幼なじみに依存されてます【虎杖悠仁】

５８話　サプライズ？ ページ9

「……大丈夫？」



「……え？」



悠仁からその言葉が出るとは思わず、おどろいて聞き返すと、悠仁がこんなことを言ってきた



「いや、だって無理してるだろ？天音」


「え」



こんなにすぐに気づかれるとは思ってもみなかった。でも、悠仁ってときどきすごくするどいところがあるのは知っていたが。



「言いたくないなら大丈夫！でも、天音ってそういうことため込みがちだから」


「……」



そんなことまで気づかれていたとは。これでは、悠仁に隠し事をしていても無駄だな。そう思った瞬間、今まで隠していた感情が全部あふれ出す。悠仁は、思わず泣いてしまった私の背を、ただそっと撫でてくれた



「私……はじめて……人を」


「ころ、しちゃった……」



ああ、順平にはあんなに強気で言っていたのに。私はなんて弱いんだろう



「……そっか。……俺も」



「ごめんね、私がいたのに、悠仁に、ひとをっ……」



「俺はもう大丈夫だから！」



そう言って元気づけてくれる。私が、元気づけるつもりだったのにな。逆に私が頼っちゃっている



「私も、もう大丈夫」



そう言って、手で涙をぬぐう



もう、大丈夫。私には、守らないといけない人がいるから_______








「悠仁……もしかしてここまで引っぱってフツーに登場するつもり？」



「え、違うの？！」



今は、なぜか悠仁が五条先生に話しかけられていた。何の話だろ



「死んでた仲間が二月後実は生きてました、なんて、術師やっててもそうないよ。」



「それはまあ。たしかに」



その話か。うーん、私だったら、もし復活してた瞬間を見逃してたら、幽霊を疑ったね。元オカ研部員だし



「やるでしょ、サプライズ！！」



「？？？」



「サプライズ……」



困惑する私と、五条先生が言ったことを復唱している悠仁。え、もう生きてたってだけでサプライズだよ？？ナナミンもそう思ったのか、五条先生を見てあきれている



「ま、僕に任せてよ！」



「一年は嬉しさと驚きで泣き笑い、二年も京都ももらい泣き。嗚咽のあまりゲロを吐く者も現れ、最終的に地球温暖化も解決する！！」



？？？なんか、脳内に変な地球？パリピな地球みたいなのが見えたのは私だけじゃないはず



「いいね！」



なんで悠仁も納得してんだ……



「何したらいい？！先生、俺何したらいい？！」



「何もしなくていいと思うよ」



正直、絶対に野薔薇に怒られる未来しか見えないなあ、と思いながら、天(？)を仰いだ

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