幼なじみに依存されてます【虎杖悠仁】

９１話　カタコト ページ44

「俺、中学、ココ……」



気まずそうに恵が言うと、野薔薇たちがさらに恵に詰め寄った。いつもなら私も止めてあげるのだが、これは私も気になる。ので、傍観に徹することにした



「それも驚きだけどそうじゃねえだろ。こっち見ろ」



「何した。お前中学で何した」



「いや、あいつらに聞いた方が早いな」



「おいバカA、バカB」



なんか野薔薇が不良さんたちに話しかけてる。でもその呼び方、完全にモブ呼ぶときの村人A、とかのやつじゃん


「こいつに何された」



そんな野薔薇のモブ扱い発言を少しも気にしていないのか、二人が答える



「俺ら、っていうかこの辺の不良、半グレその他諸々……伏黒さんにボコられてますから」



「ボコッ…タ」



片言になりながら恵が答える。それにしても、もと不良？って意外。恵は唯一のマトモキャラだと思ってたのに



「そういえば何でさっきから恵カタコトなの？」



「そうよ！何でカタコトでしゃべってんのよ！」



そんな私たちの問いから逃げるように、恵は顔をそらした。なんで今日カタコトだし顔そらすんだろ。珍しくておもしろいけど



「コラ！！」



「？？？」



すると、後ろから急に怒鳴り声が聞こえたので、とっさに悠仁の後ろへ。いやだってコワイじゃん？なんか野薔薇強気だけど



「何だ君たちは！他校の生徒が入っちゃいかん！！」



「あ‶あ‶ん？？アンタこそ何よ！」



「いや、公務員さんだろ……何で強気なの？」



公務員さんの言葉に、私はん……？と首をかしげる。許可とってるんじゃなかったっけ



「入校許可は貰ってるっス」



そう言って、カードを見せる新田さん。そうすると、やっと公務員さんの警戒心が解けた



「あぁ、君たちが。皆若いな。入校証は首にかけてくれないと」



「あの、私かけてますよ」



こわくなくなった公務員さんの前に姿を現すと、おどろいた顔をされた。心外



「！君もいたのか。気づかなくてすまないね」



そう言って少し笑いかけてくれた。うん、こわくはないけど、私のこと小学生か何かだと思ってます？？



「……！伏黒君か」



「……ども」



ちなみに恵は、公務員さんにバッチリ覚えられていたとさ

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