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一言も会話を
交わさずに
撮影が終わって
逃げるように楽屋を出て、
空いている部屋に入った
苦しい
好きになれば好きになる程
どんどん嫌われていく
ソファーにだらんと座ると
ガチャリと扉が開いて思わず身構える
瑞稀 「ガリさん...」
蒼弥 「瑞稀くん、」
遠慮がちに入ってくると、申し訳なさそうに言った
瑞稀 「ごめんね、何もできなくて...
優斗に事情を説明できたらいいんだけど...」
蒼弥 「ううん、瑞稀くんが謝ることじゃないよ
説明できないのもしょうがないし、、」
瑞稀 「うん...」
なんとも言えない重たい空気が
俺らの間を流れて気まずい
涼 「瑞稀ー？どこにいるの？行くよー！」
瑞稀 「涼！今行くね！」
外からはしもっちゃんが瑞稀くんを呼んだ
瑞稀 「ごめんね、蒼弥...」
蒼弥 「ううん、本当に気にしないで！
ほら、行って来なよ」
瑞稀 「ありがと..」
そう言ってパタパタと走っていった瑞稀くん
涼 「瑞稀！もう、探したんだよ？」
瑞稀 「えへへ、ごめんね」
涼 「じゃあ行こっか」
瑞稀 「うん」
2人の仲睦まじい声が聞こえてくる
いいな、と思う
羨ましいな、とも思う
でも俺には無理だなって
いっその事こと諦めちゃった方が楽だ
そうする事で気持ちを落ち着かせられたのに
もう諦められたのに
ガチャッ
優斗 「蒼弥...？」
なんで諦めさせてくれないんだよ...
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作者名：soya._.soya | 作成日時：2021年5月25日 22時
