十四話目じゃ！ ページ17
「ふぅー中々美味じゃったな、あのかふぇという奴」
？「“カ”フェじゃなくて“パ”フェです」
「そんなものどちらでも良いじゃろう。今は甘いものを食べたという幸せに浸っていたいのじゃ」
？「もしかして、あなた様はAってお名前の神様ではないでしょうか？」
しまった。さっきの事で甘党というのがバレてしまい、この男に名前を特定されてしまった。
これは、誤魔化さないと・・・
「ち、違うぞ。わ、吾がそんなAという神様なわけがな、無いじゃろう」
？「あれ、違いましたか」
よし、上手く誤魔化せたな。
？「そういえば、俺に知り合いの神様がいるんですけど」
「その神様がどうかしたか？」
？「その神様がですね、A様のことを美しい女神だと絶賛していました」
「それは本当か！？」
思わず、吾は体を乗り出して答えてしまった。
？「やっぱりA様なんですね」
「あっ・・」
やってしまった。何と言う巧妙な会話術だろうか。まんまと騙されてしまった。
「って、こんなことをしておる場合ではなかった！なぁ、お前」
？「神様が人に対してお前って・・」
「あぁ、何もかも気に食わない奴じゃ！じゃあ、何と呼べばよい？」
？「じゃあ、俺の事は“りぶ”でお願いします」
「じゃあ、りぶ！今から吾の人探しを手伝ってもらうぞ！」
り「分かりました。A様」
「あぁぁ、様付けはむず痒くなるから呼び捨てで吾の事は呼べ！」
り「用件が多い神様なんですね、Aは」
「ええい、黙っておれ！さっさと手伝え！」
り「ふふふ・・はーい、分かりました」
このあと、りぶと一緒に真冬を探したのだが真冬が見つかることはなかった。
結局、最後まで見つからなく、りぶの家で一泊することになってしまった。
そのあと、りぶと真冬が知り合いだった事が分かり、吾は無事に真冬の家へと帰ることができた。
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作者名：胡麻さん | 作成日時：2017年3月14日 23時
