十話目じゃ! ページ13
この後、二人でいろいろな場所を見て回った。
・・・しかし、Aが見つかることはなかった。
そ「ごめん、まふ。やっぱり俺が頼りなかったから・・」
「ちょ、そらるさんらしくないこと言うのはやめてください!」
そらるさんは悪くないのに、僕に謝ってきた。
「それに、そらるさんは頼りない訳がありません!だって、だって・・!」
「こんな弱い僕を救ってくれたヒーローなんですから」
そ「まふまふ・・」
「こんな事にも、嫌な顔一つせずに手伝ってくれたじゃないですか」
そ「・・ありがと、まふまふ」
「ふふふ・・どういたしまして」
そ「でも、一つ思った事言っていい?」
「どうしたんですか?」
そ「やっぱまふまふにかっこいい台詞は似合わないなって」
「・・・・」
やっぱり、この素直で率直なそらるさんがいつものそらるさんだ。
このあと、僕はそらるさんと別れて一人でA探しを続けていた。
しかし、一向にAは見つからず、僕は諦めて家に帰ることにした。
家に帰っても、
“Aは見つかるのだろうか。もしかしてあっちの世界に帰ってしまったのではないのだろうか”
そんな不安が僕に襲い掛かってくる。
「あぁ、今日の夜は眠れなさそうだな」
そう言った時だった。
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作者名:胡麻さん | 作成日時:2017年3月14日 23時