太宰（妹）家出に成功したので就職しました

太宰治誕生日記念(黒の時代) ページ49

「お兄ちゃん、誕生日おめでとう！」

『有り難う、A』

太宰はそう云ってAの頭を撫でた。

「うふふ、じゃあ誕生日に何かして欲しいことはある？」

Aは首をコテンッと傾げて聞いた。

『(ん"ん")んー？どうしよかなー』

その様子に太宰は内心悶えながら考えた。

(正直、Aがくれる物、してくれること全てが最高のプレゼントなのだが・・・・・どうしたものか・・・・あ、そうだ)

『じゃあさ・・・・・・』

Aは面白そうに目を輝かせた。

・
・
・

『太宰ぃーーー！！手前ェ！巫山戯んじゃねぇぞ！！ウワッぷっ、げほっ」

『ははははははははは！最高の見世物だよ！中也！』

其処には椅子に縛り付けられクリームまみれの中也と高らかに笑いながらクリームの乗った紙皿を投げつける太宰がいた。

Aは楽しそうで何よりという風に満足げに頷いた。

『良くねぇよ！手前ェ何てことしてくれてんだ！！ウワッぷ！」

『はははははwww中也！今の君は私には眩しすぎるよwww！』

『煩せぇぇぇぇぇ！！！」



お兄ちゃんのして欲しいこと────

『じゃあさ、中也に対して一方的なパイ投げがしたいなぁ』

とのことだったので、椅子で寝ていた中也をワイヤーとガムテで拘束しマフィアの地下室に連れて参りました。大量のクリームと共に。

(いいなぁ私もやりたい)

そんな私に気付いたのかお兄ちゃんは、

『Aも一緒にやろうか』

そう云ってクリームの乗った紙皿を差し出した。

私は満面の笑みで

「やる！」

それを受け取った。

その様子は正に仲の睦まじい兄妹であった。

『手前ェ等！その仲良し兄妹やめろ！！やろうとしてることと言動が一致してねぇんだよっ！！』

「Aー！投げました！」(*｀Д´)ノ≡○

『へぶっ！」

『ストライーク！』( ´∀｀ )b

「やったぜ！」


ブチィ！

何かが千切れた音がした。

『だぁーざぁーいィー」ｽﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

其処には殺気を放ったクリーム魔神が立っていた。

『ゴリラクリーム魔神』

「云えてる」Σd(・∀・´)

『手前ェ等ぁぁぁぁぁぁ！！！」


その後私達はクリームまみれで、クリームで散らかった部屋を掃除した。







『ねぇ、A』

「何？」

ギュッ


『有り難う』

「ふふっ、どういたしまして・・・」





────改めて、お誕生日おめでとう、お兄ちゃん──────

ーーー

二日も遅れてしまった、すまぬ Σ(ノд＜)


没ネタ

クリームまみれの中也→クリーミー中也

ファイナルステージ突入→←国木田の憂鬱

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す