敦くんお誕生日記念! ページ39
夢主ちゃんが十六歳です。
ーーーーー
腹が減った・・・・茶漬けが食べたい。
僕の名前は中島敦、故あって今、孤児院から閉め出されている。
僕は孤児院の塀に座りながらぐったりしていた。
「うぅ〜何で僕だけ・・・・」
今日は僕の生まれた日だ。
だけど祝ってくれる人などこの孤児院にも外にもいない。
普通の子なら両親や友達が祝ってくれる。
だけど僕には両親も友達もいない。
「はぁ、祝ってくれる人なんていないけど一回だけでも祝ってほしいなぁ」
僕はありもしないことを呟いた。
『何を祝ってほしいんだい?少年』
突然横から女の声が聞こえた。
横を見ると肩ぐらいの黒い蓬髪の美女が思ったより近くに居た。
「えっ?!え、えっ、う、うあぁわぁ!!」
僕は後ずさりしようとするも途中でバランスを崩し塀から落ちた。
『大丈夫かい?』
しかしすんでのところで女性が掴んでくれたので落ちずにすんだ。
「有り難うございます・・・」
そう云って僕は塀に座り直した。
「あのー、さっきの話聞いていたんですか?」
『嗚呼、御免よ盗み聞きするつもりじゃなかっただけどね、少し気になってね、で君は何を祝ってほしいんだい?』
「はい・・・・・実は今日、僕の誕生日なんです」
『ほぉ、そりゃぁ良い日だねぇ』
「だけど、僕には両親も友達も居ないから・・・誰も祝ってくれる人なんていないんです」
『成る程、じゃあ見知らぬ私に祝われるのは嫌?』
女性は微笑みながら云った。
「えっ、い、嫌じゃないですけど・・・祝ってくれるんですか?」
『勿論』
女性は頷いた。
「じゃあ、僕、貴方とお話がしたいです」
僕は笑ってそう云った。
見ず知らずの自分を祝ってくれる女性が純粋に気になったのだ。
『良いよ、お菓子でも食べながら話そう』
と云い、女性はドーナツをくれた。
僕は初めて見るドーナツに目を輝かせた。
『君は今日で幾つになるんだい?』
「14です!貴女は?」
僕はドーナツを頬張りながら云った。
『十六歳だ』
「え、もっと年上かと思った、大人びているから」
目の前にいる女性は顔立ちも喋り方も大人びていたからだ。
『よく云われる、こんなにも少女だというのに』
少女は大袈裟に肩をすくめた。
「アハハ・・・」
僕は苦笑した。
僕と彼女の話はまだまだ続く。
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ラリー明日は暇(プロフ) - はずりんさん» 有り難うございます!是非、見てくださいね('ω')ノ (2018年6月28日 21時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)
ラリー明日は暇(プロフ) - Kaiさん» 有り難うございます!(*^▽^*) (2018年6月28日 21時) (レス) id: c83a6482c4 (このIDを非表示/違反報告)
はずりん - 続編いかれるんですね!おめでとうございます!! この作品、すごい好きなので楽しみにしてますね!頑張ってください! (2018年6月27日 21時) (レス) id: 1750dd915a (このIDを非表示/違反報告)
Kai(プロフ) - とても面白いです (2018年6月27日 19時) (レス) id: 1851ef0a10 (このIDを非表示/違反報告)
ラリー明日は暇(プロフ) - 晴夏 and Siki and Leonさん» 応援ありがとうございます!続編はもうそろそろ出ますんで。 (2018年6月27日 18時) (レス) id: 605632bffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラリー明日暇だってよ x他1人 | 作成日時:2018年4月3日 11時