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「はい……?」
鏡に入るギリギリで声をかけられて振り向くと、フロイド先輩は背中を向けたままだった。
フ「オレさぁ……」
振り向き、いつものような明るい笑顔を向けられる。
フ「その子の遊び相手ならぁ、いつでもしてあげるから。楽しそ〜だし。それだけ!」
「ふふっ。頼もしいです。今度、モストロ・ラウンジにお邪魔しますね」
フ「うん。一緒においで〜?」
手を振って、オクタヴィネル寮の鏡へ消えていく。
「フロイド先輩…………」
本当は何か違うことを言おうとしていたんじゃないだろうか。
曇りのない笑顔だったけど、振り向く前、少しだけ悲しそうな声に聞こえたから。
ーーー
ーー
ーフロイドsideー
?「おやおや、どうかしたんですか?フロイド。何やら落ち込んでいらっしゃるようで」
フ「あ?なんでもねーよ、ジェイド。本当に……どうもしてねーし…………」
ジェ「そうですか。本日採れたてのキノコで作った新作料理、いかがです?フロイドの好きな味付けにしてみました」
フ「またキノコかよ………………食べる」
モストロ・ラウンジのキッチンの奥で、ジェイドが作った料理を待った。
フ「…………」
さっき、グッピーちゃん触れたいと思った。
いつもみたいにぎゅ〜ってして、びっくりされて、ウミヘビくんもいなかったし、もっと話してたいとも思った。
今までに何回か、ウミヘビくんじゃなくてオレを見てほしい、オレと一緒にいようよ、オレじゃダメなの?って考えたことがあったけどさぁ、
その想いは泡が消えるみたいに弾けた。
未来から来たとかいう子どもは、グッピーちゃんとウミヘビくんが一緒にいなきゃ産まれねぇんだよ。
オレがグッピーちゃんに本気で手を伸ばして奪ったら消える。
オレはそんなの無理だから。
グッピーちゃんのことは大好きだけど、
ふにゃふにゃでそっと触らなきゃいけないようなあの子どもも、大好きですげーかわいいと思った。
フ「あはっ……オレらしくねぇ〜!」
?「!?何ですか、いきなり」
フ「アズール〜、オレの子ってぇ、ぜーったい可愛いと思うんだよね〜」
ア「……ジェイド!フロイドに変なキノコ食べさせました!?」
ジェ「失礼ですねぇ……「まだ」食べさせていませんよ」
フ「は?何、オレに変なキノコ食べさせようとしてんの?」
ジェ「ふふふ」
フ「ふふふ、じゃねーよ!あーもうやだ」
ジェ「おやおや、いつものフロイドに戻ってしまいましたね」
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sane(プロフ) - すンずさん» ありがとうございます!!これからも面白さを交えつつ幸せあふれる話を書けるよう頑張ります! (2020年6月7日 20時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - すんごい面白いです!!!!更新頑張って下さい!!! (2020年6月7日 9時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - ラムさん» コメントありがとうございます!毎日更新していますので楽しみにお待ちくださいませ〜!(*´∇`) (2020年6月6日 22時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年6月6日 22時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
sane(プロフ) - AILEさん» 初めまして、嫉妬ジャミルを可愛いと言っていただけて嬉しいです……!これからも良い具合に嫉妬させますね!(笑)ありがとうございます!更新、頑張ります!! (2020年6月2日 23時) (レス) id: e18b026987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さね | 作成日時:2020年6月2日 17時