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87輪目 ページ41

練習後、黒子くんの提案通り、3on3をすることになった。

真ちゃん、紫原くん、赤司くんのチーム。
黒子くん、青峰くん、黄瀬くんのチーム。

「先に10点取った方の勝ちだね。それじゃあ、ティップ・オフ!」
そう言ってボールを宙に放る。試合が始まった。




試合は予想通りのものとなった。息の合ったチームプレーをする黒子くん達に対して、真ちゃん達はどこかぎこちない。

「まぁ、こうなるよね…。」
「あはは。」
さつきちゃんの言葉に苦笑する。

そして、青峰くんのダンクが決まり、沸き立つ周囲。
「決まったー!!」
「やはりこうなったか!」

ちらりと真ちゃん達を見ると、もう喧嘩の空気感はなくなっていた。分かってくれたのかな。ほっと胸を撫でる。

しかし、次の瞬間、黒子くんのパスを巡って青峰くんと黄瀬くんが喧嘩を始めた。

「いってぇー!何やってんだよ、黄瀬ぇ!今のはテツから俺のリターンだろ!?」
「なんでっスか!?どー考えても俺へのパスだったじゃないスか!」
次第にヒートアップしていく彼ら。

「はぁ!?俺だろ!」
「俺っス!」
取っ組み合いを始めた彼らを見て思わず駆け寄る。

「ちょっと、2人共。落ち着いて。」
「ミケ。」
「ミケっち。」

「2人まで喧嘩したらっ…きゃっ!」
「ミケは俺の味方だろ?」
「あーっ、青峰っちずるいっスよ!ミケっちは俺の味方っス!」
「どっちの味方でもな…わ、引っ張らないで…。」

右腕を青峰くんに、左腕を黄瀬くんに取られ引っ張られ合う。頭上で交わされる口論。

これがデジャブ?

じろりと真ちゃんと紫原くんを見ると、2人は気まずそうに目を逸らした。

「なんかもー、アホらしくなっちゃった。」
「とりあえず…みっともないのだけは分かったのだよ、黒子。」
どうやら反省をした様子の彼ら。

しかし、いつの間にか吐いている黒子くん。
「吐いてるのだよ!」
「きゃー、テツくん!!」

こっちでも騒動、あっちでも騒動。


あれ…これってカオス?どこか遠い頭で考えた。

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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年7月25日 21時

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