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2輪目 ページ4

「真ちゃんは部活は何にするか決めた?」

『新入生歓迎』と書かれたプラカードを手に、多くの人達が部活動の勧誘を行っている放課後の景色を横目に尋ねる。

「ふん。分かりきったことをいちいち聞くな。当然、バスケ部なのだよ。ここは強豪校でもあるからな。」
おは朝のラッキーアイテムである電話帳を手に答える彼。

「そうなんだ。なら私、マネージャーやってみようかな。」
ちらりと彼を見上げながら話すも、
「勝手にするのだよ。」と彼は興味が無さそうだ。

しかし、僅かに口角が上がっていることに気付く。相変わらず素直じゃないなぁと内心で思いつつ、彼と一緒に体育館へ向かった。




体育館へ向かうと、マネージャー志望は別室に案内される。真ちゃんと別れて部屋に向かうと、業務についての簡単な説明が行われた。本格的な練習は明日かららしく、今日はそのまま解散となった。

選手達の方はクラス分けのテストがあるらしい。折角なので、少し見学させてもらおうと体育館の方へと向かおうとすると、

「ねぇねぇ、良かったら一緒に行ってもいい?」と桃色の髪の可愛らしい少女に声をかけられる。確か、さっきまで一緒に説明を受けていた子だ。

「もちろん。私は亜麻野ミケです。よろしくね。」と返事をすると、「私は桃井さつき。よろしくね、ミケちゃん!」と彼女は眩しい笑顔でそう話した。

2人で話しながら体育館へと向かう。
「さつきちゃんも、幼馴染みがバスケやってるんだね。私もなの。」
「えっ!そうなの?すごーい、偶然!」
どうやら、さつきちゃんの幼馴染みもこのバスケ部にいるらしい。




体育館に着くと、そこでは凄い数の部員が必死にテストを行っていた。流石は強豪校といったところだろうか。

「す、凄いね。」思わずその熱気に圧倒される。
「ほんと…。あ、大ちゃん!ミケちゃん、あれが幼馴染みの大ちゃんだよ!」

さつきちゃんの指差す先を見ると、褐色肌の男子生徒がダンクを決めていた。

「わぁ!まだ中1なのにダンクを決められるなんて。」
背が高いだけではなく、そのプレー1つ1つにセンスを感じる。そして何よりも、とても楽しそうにバスケをしている姿が印象的だった。

「凄く楽しそうだね、さつきちゃんの幼馴染み。」
「でしょ?大ちゃん、バスケ馬鹿だから。」彼女は嬉しそうだ。

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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年6月22日 13時

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