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「…正確には、弱点が治るってより超能力者としての人生が終わるってことなんですけど」
「つ、つまり?」
「ヌナは、もう超能力使えなくなります。晴れて普通の人間になりました」
「…ありがとう」
何だか、肩の荷がどっと降りた気がした。もちろん超能力は凄く便利だったけど、好きな人に触れる事も出来ないという弱点は、代償が大きかったみたいだ。
さっき、私がジミン君を求めていたのは自分の意思だったのだと思う。ジミン君の事が好きで好きで、自分から求めに行ったのだと…。
恥ずかしい。取り乱しすぎ、私。ああもう考えられない。この私がジミン君に…。思い出しちゃダメだ。これは弱点のせいにしておこう…。
「僕、大学の時にちょっと勉強してたからくわしいんですよ。にしても、ヌナは知識無さすぎ笑」
「…ごめん、恋とかした事無くて」
「僕が初恋ですね?嬉しい笑
…てか、もういいですか?」
「何、が?」
きょとんとしてればジミン君はいきなり私に覆い被さるようにして抱きついてきて、私の胸をぎゅーっと締め付けてきた。咄嗟の出来事にどうすればいいか分からなくて、相変わらず慌ててしまう。
「ちょ、ジミン君?」
「ジミナでしょ?」
「…ジ、ジミナ?」
「可愛い笑。なあに?」
「何してますか、」
「ヌナって緊張すると敬語になるよね笑」
「なっ、」
「俺ヌナが大好きだよ」
いきなり豹変したジミン君に戸惑いが隠せなくて。タメ口で一人称が変わってて、後ろから耳元に優しく囁いてくるのが擽ったい。頭がぐるぐるしてきて、顔が熱くなってくる。何、この感情は。
あれ、私本当に弱点治ってる…?
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皐月(プロフ) - みさとさん» ありがとうございます。そんなに褒めて頂けるとは…恐縮です。とても嬉しいです!次回作もよろしくお願いします。 (2020年4月10日 13時) (レス) id: 8b3223e05a (このIDを非表示/違反報告)
みさと(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く素敵な作品で更新を楽しみにしていました。皐月さんのジミンちゃんがツボすぎました!次回作も楽しみにしています。 (2020年4月9日 23時) (レス) id: 38c5101720 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - yaaaaaaさん» そうでしたか!良かったです!ありがとうございます、これからも頑張ります (2020年4月2日 16時) (レス) id: 382bedfc45 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - マミさん» ありがとうございます!ぐだぐた主人公にもうしばしお付き合い下さい…笑 (2020年4月2日 16時) (レス) id: 382bedfc45 (このIDを非表示/違反報告)
yaaaaaa(プロフ) - 面白いので不安にならなくて大丈夫だと思います!!!これからも楽しみにしてます(〃▽〃) (2020年4月2日 11時) (レス) id: 159a8fda76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皐月 | 作成日時:2020年3月29日 15時