「奇跡の歌声は知っている」

33、 ページ35

「よし、だったら麻希なしで一回集合かけるか。」




それがいいね…



「しっかし、あの人が犯人なんかなぁ…まずは犯行があった時間帯何してたかだよなあ。」



「うん、まだわからないし、調査続けよ！」


「そうだな。」







翌日、私たちKZは、麻希抜きで集合したんだ。



私は内心…少し、嬉しかったけど…



若武がそのことを話すと、皆も驚いたようで、口々に言った。




「麻希は知ってるのか!?」


黒木君は目を丸くした。



「何かの、間違いだよね…」


小塚君は不安そうにしている。



「身近過ぎて怖くなってきたわ…」



七鬼はおびえている様子…



「まだ調べないとわからないんだし」



翼は意外と冷静。




「諸君、落ち着け！」



若武が大きな声でみんなをまとめる。




「美門の言う通り、まだ調べないとわからん。
麻希に連絡して、アリバイがあるか調べるんだ。」




「そうだね…」




驚きを隠せないまま、次々と皆がへたりこんだ。



ああ、どうなんだろう、麻希のお母さんが犯人だったら、麻希はどうなるの?



嫌いなはずなのに、心配だった。




「とりあえず、他の調査報告を頼む。まず黒木から。」




「俺が調べたのは、他の二人とは誰なのか、だ。


結果は、今野蘭(45)平田くるみ(45)だ。どちらも市内に住んでいる。

次の調査までに、麻希の母親との関係も調べておく。」






なるほど…でもなんで2人は殺さなかったんだろう。


5人もやってたらさすがに目立つからかな…。



でも、これから殺される可能性が高いんだから、早く手を打たないと。




「そうか、ありがとう、次いつ犯人が動くかわからないから、



早めに頼むぞ。つぎは小塚、頼むぞ。」




「わかった。あの石をさらに詳しく調べると、ゴムがついてたんだ。



そのゴムは、ソールというもので、靴の底に使われる素材なんだ。


さらに調べると、そのソールが使われている靴は、ﾌｧｲｱｰｼｭｰｽﾞっていう靴屋の靴なんだ。



それをネットとかで調べてみたらすごかったんだ。



そしてその靴は、抽選で手に入れられるすごくレアな靴で、10名限定だったんだ。



だから、麻希のお母さんがその靴を履いてるかでわかっちゃうんだよ！」




そうなの!?すごい…。これで謎。解決かもしれない！




「小塚よくやった。では、…」




「待って！」



突然翼が叫んだ。



どうしたのっ!?

34→←32、

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す