検索窓
今日:6 hit、昨日:12 hit、合計:20,945 hit

209話 ページ10

食事が終わると、藤本さんは食器やら何やらを下げて、それではと部屋を出て行った

……美味かったな、飯


でもなあ……

やっぱり、豪華じゃなくてもいいから

団長(つぼみ)の飯が食いたいな……

やっぱり可愛い子が作ると料理の味も変わるというか←

あ、いや……キサラギと桃井は別だが……



『……』

どうしてるかな、あいつら

泣いては……いないだろう

俺がどうなるのか知らないだろうし

……エネが口をわらなかったらの話だが


もし知ってしまったとしたら

泣くのは……

桃井、黄瀬、キサラギ、マリ―、団長……くらいだろうか

絶対あいつらの涙腺はもろそうだからな←


――これから、どうするんだろうな


俺がいなくなった後でも、ちゃんとやっていけるだろうか

それとも、毎日泣いてしまうのだろうか

……やっぱり、健康に、楽しく、生きてほしい




俺のことを忘れてほしいか、というかは別だが……

……勝手な考えだな


勝手にいなくなって

楽しく生きてほしいと、泣いてほしくないと考えて

でも、忘れてほしくない、だなんて思って


……矛盾だらけじゃないか



コンコン



『っ?』

藤本さんか?

俺はベッドから起き上がり、ドアを開けた


「スミマセン、何度も。ワカバ様はご入浴、どうなさいますか? ここには一応、露天ではありませんが大浴場がありますけれど……」

『個室』

「はい?」

『個室のシャワールームとかは? 別に湯船とかいらないから』

「あ、ああ……それなら……」


ワカバ様のお部屋についていますよ、と藤本さんは言った

藤本さんが指差す方向は、俺がまだ行っていない何処かに繋がるドアだった

……いや、このベッドのある部屋から一歩も出て行ってないんだけどな、うん



「あの、一応、このお部屋のこと説明しておきましょうか?」

『そうだな……頼む』

「それでは」


そう言って、まずは最初のシャワールームの方へと行った



「こちらがシャワールームです。お着替えなどもこちらで」

『……ああ』

さっきあっちで着替えたけどな←


「そして、こちらがお手洗いです。少々狭いのですが、そこは辛抱を」


藤本さんは、この部屋に繋がるドアを丁寧に説明していった

ドアの数は3つ

残るは1つだ


そしてその最後のドアには

――鍵がかかっていた

210話→←208話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瑠音 - この作品、凄く面白いです!応援してるよ!本にして売ってほしい位!!!面白いです! (2015年8月11日 21時) (レス) id: 39fc9d8edd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - 琉空さん» 大丈夫、まだ崩してないから!心配ありがとー。何で遺産くれないのっ!?(( (2014年11月30日 13時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)
琉空 - 鈴鐘草さん» 鈴ちゃん、最近寒いから体調崩さないようにね!!更新いつでも待ってるから、頑張れ!!( ´ ▽ ` )ノ遺産はナイケドネ!!← (2014年11月29日 23時) (レス) id: 047d33efae (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - ☆ハガネ☆さん» 初めましてー、☆ハガネ☆さん!あばばば、読み返していただけるとは…ありがとうございますっ。更新頑張ります。コメントありがとうございました! (2014年11月27日 22時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - 琉空さん» そうだよ霊長類だよ!www ……え、何をイッテイルノ?(威圧← (2014年11月27日 22時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴鐘草 | 作成日時:2014年9月17日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。