検索窓
今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:20,942 hit

202話 ページ3

...キドside...


「……大方調べ終わったな」

<ですね!>

「それじゃあ、下に行って皆に報告しないと」

「そうっすねー! ……じゃ、行くっすか」


シンタローは何も言っていなかったが、にやりとした顔をしている

……多分、あいつなりの満足そうな顔なんだろう、うん


俺らはそのままワカバの部屋から出て行って、リビングへ向かった

トン、トンと四人の足音が階段に響く



ドアを開けた瞬間、キサラギの酷い顔がどアップになった


「だ、だんちょ……さんっ、副団長さんのこ、と……っ!」

「お、落ち着けキサラギ! 大方の情報は調べ終わった!」


涙を鼻水でぐずぐずの顔にティッシュを押し付け、俺は他のやつらに顔を向けた


「よく聞け。今から言うことは、重要な言葉だ」



その瞬間、そいつらの顔は引き締まった

……まるで、少年漫画の登場人物のように


“ヒ―ローなんだよ、皆のその赤い目はっ!”

何故か、姉さんの言葉を思い出した

俺ら今、すごい大変なことになってるけど、頑張るから

絶対、あいつを連れ出して見せるから

……見守ってて、くれよ


「……まず、あいつらの正確な住所だ」



――・マリ―side

キドは住所について話し終わると、宗教の方を話しだした

「そして、追加情報が少しだけでてきた」

追加情報……って、どんなのなんだろう

私を含めた全員が、改めてキドの話に耳を傾ける


「あいつらは、満月の日に決行をする。……そして満月まであと数日……」

「急がなきゃいけないッスね!」

「まあ、それもあるが……」


え……数日ってことは、すぐに行かなきゃいけないってことじゃないの?

私も黄瀬くんと同じことしか分からない

どうして、あと数日しかないのに行かないような言い方をするの?


「もう少し情報を集めたいってことだよね?」

「……そうだ、カノの言うとおりだ」


えっ

何で?


「で、でも……すぐに連れ出した方が安全だよ! そ、それにワカバがそれまで苦しい想いとかしてたりは……」

「そうだな、お前の言うことにも一理ある」


キドはそう言ったけど、納得したような言い方じゃない

分かり切った反論だという態度だった

キドが何かを言う前に、シンタローが口を開いた


「安全でない限り、相手の行動に予測がつかない。あっちはこっちの生死なんていとわないことだってするはずだ。そうしたらあいつを悲しませるし、あいつを救い出すことだって困難になる……ってことだろ」

203話→←201話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
44人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瑠音 - この作品、凄く面白いです!応援してるよ!本にして売ってほしい位!!!面白いです! (2015年8月11日 21時) (レス) id: 39fc9d8edd (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - 琉空さん» 大丈夫、まだ崩してないから!心配ありがとー。何で遺産くれないのっ!?(( (2014年11月30日 13時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)
琉空 - 鈴鐘草さん» 鈴ちゃん、最近寒いから体調崩さないようにね!!更新いつでも待ってるから、頑張れ!!( ´ ▽ ` )ノ遺産はナイケドネ!!← (2014年11月29日 23時) (レス) id: 047d33efae (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - ☆ハガネ☆さん» 初めましてー、☆ハガネ☆さん!あばばば、読み返していただけるとは…ありがとうございますっ。更新頑張ります。コメントありがとうございました! (2014年11月27日 22時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鐘草(プロフ) - 琉空さん» そうだよ霊長類だよ!www ……え、何をイッテイルノ?(威圧← (2014年11月27日 22時) (レス) id: 041b6bfdd4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴鐘草 | 作成日時:2014年9月17日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。