メカクシ団の副団長さんはキドの姉６ [カゲプロ]

２１２話 ページ13

台風で休校でしたﾆｯｺｰ
――――――――――

『……ふあっ……』


盛大にあくびをして、読み終わった小説を本棚に戻した


『微妙だったな、最初から最後まで……』

文章も好みじゃなかったし

俺としては村●早紀さんとか小松エ●ルさんとかの文章が好きだけどなー

なんというか、あまり好みではなかったな……


洗面所に向かいながら伸びをして、扉を開けた

たしか歯ブラシとかはこっちに置いてあるって言ってたよな……？

うろ覚えの記憶を探りながら、上の戸棚を開けてみると見事に発見できた



『これだ、これ』

そのまま歯磨き粉も手に取る

こういう所は現代と同じなんだなと思いつつ、そのままシャカシャカと歯を磨いた


――・数分後

口もゆすぎ終わり、元の部屋に戻る

まだまだ時間が余っているが、今日は慣れない道を歩いたりと疲れた

……だが、今日はたっぷりと昼寝をしたことを思い出す



『……１０時か』

あと一時間程、何かしよう

いやでも、何かするっつってもなあ……

本を読む以外、この部屋に何かあっただろうか……


探る者も特にないし

目新しいものだって別に……



……あ、そうだ

『面白いものなら、あったじゃないか』


本棚にある、数冊の宗教の本

興味も少しある

どうせ自分だって関連するんだ

見ておいて損はないだろう



...キドside...

俺たちはずっと探し続けていた

休んだ時の記憶も、ほとんど少ない

そうしていれば目が疲れてくるのも当たり前なのだが、今はただ情報が欲しかった


「くっそ……」

何故こうまでしても見つからないんだ……

疲労とストレスとのイライラで、スマホで字を打つ時の誤作動が増えてきた

そろそろ休んだ方がいいのだろうか……

……でも、皆疲れているのに俺だけが休んではいけないよな

目をぎゅうっと強く瞬きしてからまた検索を開始しようとしていると、後ろから紫原の声が聞えた



「……ちょっとキドちん、疲れてんなら休んでいいんじゃないの？」

「で、でも俺一人が休むのは……」

「そういう問題じゃなくってさー。疲れてる人がいても使い物にならないのー。だから仮眠でもとってきてよ」

「う……わ、分かった……」


使い物にならない、という言葉を使われたのに

コイツからは気づかいしか感じ取れなかった


「……それじゃあ桃井、お前も仮眠だ」

「えっ？ う、うん、分かった！」

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