溺愛される鬼少女③ (ページ21)

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お花摘み③ ページ21

「やっぱり炭治郎のおにぎりがこの世で一番」

美味しすぎて泣ける。

「そう言えば、Aどこに言ってたんだ？」

「冨岡邸」

「え！？なんで！？！？」

うるさい、善逸。
鼓膜破れるから耳元で叫ばないで。

「焼き芋焼いてた」

「地味っ！！」

他にも色々あったんだけどな。
言ったら面倒くさくなりそうだから黙るね。

「ふたりでか？」

「違うよ。柱と私で」

「なんで俺も呼ばねーんだよ！」

「伊之助行きたかったの？」

「強えやつと戦いてえ！」

それだめなやつね。
焼き芋ぶっとぶから。

「なんで柱と仲良く出来るんだよ」

「まあ善逸には無理だろうね」

ビビリだもんね。

「柱って派手すぎるの！！個性強い！！」

なんでキレてんの。

派手で思い出したけど天元さんと話してないなあ。
あの人今日地味だったわ。

「善逸も負けてないぞ」

「それ褒めてる？」

何の勝負なの？
私からしたらみんな個性強いけどな。

「そう言えば、宇髄さんと任務だったんだけど…Aの話をした時すごく悲しい匂いがしたんだ」

「悲しい匂い？」

「うん。罪悪感とか、色々混ざってた」

まだ気にしてるのかな天元さん。

「あの人でもそんな感情あるんだ…」

「失礼だぞ！善逸！」

ペムッと炭治郎叩かれた善逸。

「オッサンでも悩むんだな」

「どういう偏見」

伊之助の頭の中が見てみたいな。
…何も考えてないか。

「また宇髄さんと話をしてあげてほしい」

と真っ直ぐな目で言う炭治郎。

「何があったかは分かるけど、Aは宇髄さんを嫌ってないだろう？」

「嫌ってないよ。寧ろ好き」

私の事大事にしてくれるのは変わらないから。

「イケメン許さん！！」

「善逸も好きだけど」

刀を抜こうとする善逸にそう言うと目を見開いて真っ赤になった。

「べ、別に嬉しくないけど！！」

「俺は！？」

「伊之助も好きだよ」

満足そうにした伊之助はそのまま寝たからね。
食って寝てよく太らないな。

「まあ炭治郎は結婚したいくらい好きだけど」

「ははっ、ありがとう」

ははっ、だって！爽やかな風が吹いてるわ。
好き。