最強と娘【呪術廻戦】

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『ついに本格的に頭イカれた？』

｢イカれてねぇよ。｣





家に着いて夏油に連絡し事情を説明すると、そう返ってくる。しかし、それが普通の反応だった。





『はぁ……だから気をつけろとあれほど言っていただろ……まさか妊娠させてたなんて……』

｢ごもっとも……｣

『浮気相手との子供とか……』

｢いや、完全に僕の娘。｣





自分の隣で大人しく座りテレビを見る彼女に目をやる。これでもかと言うほど彼の遺伝子を継いでいるその容姿は、誰が見ても五条悟の子だ。





『……まぁとりあえず、硝子連れてそっち行くよ。』

｢あ、消毒とか色々持ってきてもらってよ。うちないからさ。｣

『は？なんでそんなもの……』

｢察してよ。｣

『……………なるほど。何となく事情は把握した。後でちゃんと説明してくれよ？』

｢はいはい。じゃ、よろしく。｣





電話を切り、あとは彼らが来るのを待つだけだ。





｢今からお友達来るからね。｣

｢……うん。｣

｢このテレビ、面白い？｣

｢………よく分かんない。｣

｢ん〜……今どきの女の子が好きそうな番組……日曜じゃないからプリキュアとかやってないだろうしねぇ……｣





そもそも見るかな……と首を捻る。テレビ雑誌を手に取り、彼女の見そうな番組を探してみるもその時間帯はいい番組なんてそんなにやっていなかった。





｢……まぁ、時間帯的に面白いのはやってないか。この番組で我慢してね。｣

｢………うん。｣





そんなに直ぐに懐いてくれるわけがなくて、彼女はどこか遠慮気味でほとんど目を合わせようとはしてくれない。そりゃそうだ。認知していなかったとはいえ3年間も放ったらかしにしていた父親に会わされたかと思うと、いきなり一緒に暮らすことになったのだから。

幼い彼女に、地獄のような生活を送る自分を助けてもくれなかった父親と認知されていてもおかしくない。自分の娘なのに何を考えているのかなんて全く分からない。まぁ、今日初めて会ったんだから当たり前か、と五条は内心ため息をついた。

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