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「あ、A。今任務終わり?」
「はい。」
「確か、七海との合同任務だったね。お疲れ様。」
1年副担任の夏油とばったり会えば、Aはちょうどいいと言わんばかりに報告書を渡す。
「昨日のです。お待たせしてすみません。」
「いいんだよ。
そう言って、夏油は笑う。そんな話をしていると、彼女の背後から巨人が突進してきた。
「うわっ、!」
「A〜!任務終わった!…なんで傑と一緒なの?」
「たまたま会ったんだよ。昨日の報告書を預かってたんだ。」
「ふーん?」
早く行けよと言わなくても分かるほどの視線を送られ夏油はくすくすと笑ったあと彼女に手を振ってその場を去った。
独占欲。五条はその独占欲の塊と言っても過言ではないだろう。
「A。約束覚えてる?」
「覚えてます。しゃがんでください。」
「はいはーい!」
五条はウキウキで彼女が届く位置までしゃがむ。Aはティッシュでリップを拭き取ると、五条の顎に手を添えて左頬にそっと唇を寄せた。
チュッと可愛らしいリップ音に五条はキュンキュンと胸を締め付けられる。
「〜〜〜っ、!可愛い…!」
「疲れとれましたか?」
「取れた!びっっくりするくらい取れた!!」
「それは良かったですね。」
彼女はリップとコンパクトミラーを取り出す。ちなみにそれも五条からのプレゼント。
「あ、僕が塗ったげる〜」
「いいですよ。自分でします。」
「いーから、はい!こっち座って!」
共有スペースのソファーに座らされ、五条はその目の前にしゃがんだ。これは何を言っても聞いてくれないな、と思いAは目を瞑る。
その仕草に五条はピシッと固まる。あ、これやばいな、と。
「……早くしていただいてもいいですか。」
五条「あ、あぁ、ごめん。」
彼女の顎を軽く持ち上げてリップを引く。ピンク色の唇が赤く染まり緊張が高まる。このままキスをしたら彼女はどんな顔をするのだろう。
「はい!できた!僕行くね!」
「はい、ありがとうございます…」
いつもと違う様子で去っていく五条にAは首を傾げた。
「(僕の意気地無し…!)」
五条の顔は、耳まで真っ赤に染っていた。
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NENE - あぁ、とてつもなくいい話でしたぁ!とても面白かったです!!五条先生カッコいいー!夢主ちゃん可愛いーー!! (2021年6月21日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
モブの中の雑魚 - ま、まあ?認めてあげても?いいわよ? (訳)大好きです (2021年4月23日 22時) (レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
rindou0505(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます!お疲れ様でした!五条先生が可愛くて仕方のない作品でした。とても楽しかったです! (2021年3月16日 10時) (レス) id: abbbc2a66d (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - これは、続きを期待してしまいますね……いやはや、最高。 (2021年3月16日 4時) (レス) id: c4b5b3c501 (このIDを非表示/違反報告)
そち。 - ほんとに関係ないのですが、夢主ちゃん、私と誕生日一緒なので嬉しいです! (2021年3月7日 1時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月6日 13時