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五条悟という男はクズだ。女なんて選り取りみどりだし選びたい放題。欲が溜まれば適当に女を捕まえて発散することなんて容易な事だ。
この先生きていく中で自分の心を掴んで離さんとする女が現れるのだろうか。きっと無いだろう。きっと適当な女と結婚させられて適当に子供を作る人生だ。
そう思っていた。
「さ、A。挨拶なさい。」
「香月Aと申します。」
そう言って頭を下げる幼い少女は五条の分家の娘だった。
年齢は伏黒と同じくらいだろうか。明るいブロンドの髪はキラキラと輝き、瞳はルビーをそのまま埋め込んだかのように赤く輝いていて顔は人形のように美しい。彼女の着ている高価で美しい着物なんかより、彼女自身の方が何百倍も美しかった。目が離せなかった。
こんな幼い幼女を相手に、ここまで目を離せなかったなんて事があっただろうか。
「……この子と二人にして。」
「し、しかし…」
「聞こえなかった?」
「は、はい!今すぐ退室させていただきます…!」
彼女の両親はそそくさと部屋を出ていく。母親はちゃんとやれよというように彼女を肘で数回ほど叩いていた。やはりどこの親も一緒だな。
「……はじめまして。」
「お初にお目にかかります。五条家当主であらせられる悟様にお会いできたこと、とても光栄に思っております。」
幼いながらに教養の感じられる丁寧な話し方。伏黒もそうだがこの子はまた違った意味で子供らしくない。
「ちょっとこっち来て。顔、よく見せてよ。」
五条がそう言って手招きをすると、彼女は不思議そうな顔をしたが、特に何も言わずに立ち上がり五条に近づいた。
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花とはよく言ったもので、その言葉は正に彼女のために作られたのだろう。
「うん、ありがとう。ここ、座って。」
五条がトントン、と自身の目の前を叩くと、彼女はゆっくりとそこに座った。
赤い花の髪飾りをつけられた長い髪。それを手で梳かすように撫でると、サラサラと手からこぼれ落ちる。まるで絹のよう。目の前で見れば見るほど整った顔。本当に子供だろうか。気づけば彼は、彼女の髪の束を手に取りキスをしていた。
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NENE - あぁ、とてつもなくいい話でしたぁ!とても面白かったです!!五条先生カッコいいー!夢主ちゃん可愛いーー!! (2021年6月21日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
モブの中の雑魚 - ま、まあ?認めてあげても?いいわよ? (訳)大好きです (2021年4月23日 22時) (レス) id: db3fbbd863 (このIDを非表示/違反報告)
rindou0505(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます!お疲れ様でした!五条先生が可愛くて仕方のない作品でした。とても楽しかったです! (2021年3月16日 10時) (レス) id: abbbc2a66d (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - これは、続きを期待してしまいますね……いやはや、最高。 (2021年3月16日 4時) (レス) id: c4b5b3c501 (このIDを非表示/違反報告)
そち。 - ほんとに関係ないのですが、夢主ちゃん、私と誕生日一緒なので嬉しいです! (2021年3月7日 1時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月6日 13時