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「あの子達は元気?」
「元気元気。慶人なんて毎日元気に走り回ってるんだから。」
帰りの車の中でそんな話をする。久しぶりに子供たちに会えると思うと、Aはウキウキが止まらない。
「驚くかな?」
「美々子と菜々子には教えてあるけど……慶人はびっくりするだろうね。」
ふふふっと笑みをもらして、玄関の取っ手に手をかけるとガチャッとそれを引いた。
「ぱぱおかえ……まま!!」
「慶人〜!」
Aが玄関で両手を広げて待っていると、その腕の中に飛び込んでくる慶人。もうすぐ4歳になる二人の息子だ。
「まま!ままだ!おねーちゃん!まま帰ってきたよ!」
「ままおかえり!」
「おかえりなさい、まま!ぱぱもおかえり!」
「ただいま。慶人、ままは先に手を洗わなきゃいけないから、リビングで待ってて。おもちゃ片付けたかー?」
「あ!!!」
「早く片付けておいで。それとも、ままを散らかった部屋にあげるつもりかい?」
慶人「かたづける!!」
そう言って、慶人はその小さな足でとてとてとリビングの方へと走っていく。
「ちゃんとぱぱやってるようでなにより。」
「当たり前だろう。」
「ご飯、できてるよ。」
「早く来てね!」
「はいはい。」
二人で洗面台で手を洗いリビングに行くと、ちょうどお片付けを終えた慶人がみてみて!と報告に来る。
「まま!ぼくひとりでお片付けできるようになったんだよ!」
「すごいじゃないか、慶人!もうお兄ちゃんだね。」
「お片付けがんばったら、ままが早くかえってくるよっておねーちゃんたちが教えてくれたの!」
「あははっ、そうかそうか!」
あの子たちもちゃんとお姉ちゃんやってるな……とAは安心する。慶人を抱えて椅子に座らせる。テーブルにはご馳走がズラっと並んでいた。
「美味しそうだね。」
「ままが帰ってくるって言うから頑張ったんだよね〜!」
「ケーキも買ってあるから、後で食べよ。」
「何から何までありがとう。」
「いーのいーの!長期任務お疲れ様!」
「お疲れ様。」
「おつかれさま!」
「A、お疲れ様。」
「ふふっ、ありがとう。」
海外の料理はもちろん美味しかった。本場でしか味わえないものもあり、彼女的には大満足。でも、こっちの方がよっぽど美味しそうだ。
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秋田ケン - 最&高!!!!!好き!!!めっちゃ大好きなんだが?!?!?!ありがとうございます!!!!!!!!!!!!! (9月13日 21時) (レス) @page10 id: b4989b061f (このIDを非表示/違反報告)
とっち - めっちゃ好きです!何度も読み返しています。これからも更新頑張ってください! (2021年8月28日 6時) (レス) id: 42c6964bfa (このIDを非表示/違反報告)
もっっっっちもち - ヒエッめっちゃ好きです無理せず更新頑張って下さい! (2021年7月17日 13時) (レス) id: 1ec5234607 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - コメント失礼します! こちらの作品めちゃくちゃ面白いです! なんども読み返しています! お忙しいとは思いますが更新して頂けたら嬉しいです! (2021年4月7日 9時) (レス) id: 6eaa2a087c (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 初コメ失礼します!面白いです!更新頑張ってください! (2021年3月29日 1時) (レス) id: d5b7ff9b70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月3日 11時