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しばらくして二本目の映画。それを見ていると、やはり海外の映画だからかアダルトなシーンが多くある。ただでさえやばいのにやめて欲しい。親と映画を見ていてちょっと恥ずかしくなるのとはまた訳が違うのだ。
服を乱暴に脱いでベットに雪崩込むその二人の様子に顔を背けたくなる。
「ねぇ……」
「な、なんだ。」
「あの女優さん、すっごい下着着てんね。」
「……あ、あぁ。」
「……私はどんなのだと思う?」
「……はぁ!?」
伏黒の着ていたパーカーの袖をきゅっと掴み、彼を見上げた。上目遣いで見上げてくるものだから伏黒の心臓はドクドクと激しく動いた。
「………ね、見たい?」
「みた、いって……おま………意味わかって言ってんのか……?」
「…………うん。……それとも、……わたし、じゃ……やだ、、、?」
頬を赤くして、少し不安そうに首を傾げる彼女にゴクリと唾を飲む。嫌なわけがない。彼女は本当にその意味を理解しているのだろうか。ギリッと奥歯を鳴らし、彼女の腕を掴んでベットに放り投げる。
「いっ……!?」
「……お前は何も分かってない。」
組み敷くように上に跨り、驚いたような表情の彼女見下ろした。静かな空間に流れるのは、シーンがすっかり変わってしまった映画の音声だけ。
「お前は危機感が無さすぎるんだよ。俺なら何言ってもいいと思ったら大間違いだ。俺も男だってわかってんのか?」
少し怒り気味の伏黒に、Aは目を潤ませながら震えるような声を出した。
「だ………って、………恵くん、ぜんぜん手、出してこないじゃん………!」
「……いや………それは………」
「だから、処女じゃ………いやなの、かな、とか、思ったりしたし……っ、」
「……はぁ……っ、」
伏黒は大きくため息をついたあと、彼女の首元に顔を埋めるようにして項垂れた。
「……お前を大事にしたかったんだよ。分かれよ。」
未成年だから、学生だから、自分が教師だから。それよりも彼女が安心出来るかどうかが一番だった。心の準備が出来るかどうか。
「……お前の心の準備ができたとして捉えるからな………もう我慢はしない。」
「う、……ぅん………」
「……痛かったら言え。」
そう言って、何回もしてきたはずのキスをおずおずとしながら、なれない手つきで服を脱がせた。
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emma(プロフ) - 初めまして!この作品が大好きです!結婚で騒ぐけどバージンロードきめきめで歩いちゃう悟パパも、なんなら妊娠で絶望するけど孫にデレデレになっちゃう悟じいじも見たいです!!笑 (2021年7月10日 23時) (レス) id: 4643ab1372 (このIDを非表示/違反報告)
朱夏(プロフ) - 初めまして!初めてコンメントさせていただきます!この作品ほんとに大好きで、特に伏黒くんとくっつくところはもう死ぬくらい好きでしょうがないんですよね!だから結婚後まで書いて欲しいです!いくら長くても付き合います!主様が良ければ書いて欲しいです! (2021年7月10日 22時) (レス) id: c2a1b68a40 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 結婚まで続けて欲しいです! (2021年7月10日 22時) (レス) id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
かれ(プロフ) - 初めまして,いつも楽しく拝見させていただいています。個人的にはこのまま伏黒との結婚まで続いてほしいなぁという思いです。作者さんの作品は誰も死んだらしないので悲しむこともなく安心して読めます。これからも無理のない程度に投稿してもらえたら嬉しいです。 (2021年7月10日 22時) (レス) id: 0a939cc9b5 (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 続いて欲しいですわー!!いつも観てますーー!!お久しぶりですーー!!(語順逆で.すいません) (2021年7月10日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年6月12日 2時