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｢大丈夫？辛くねぇ？｣
｢大丈夫ですよ、そんなに心配なさらなくても。それから、先程のことは……｣
｢分かってるって〜秘密でしょ？｣
飛行術のあいだ、結局サボっていた彼女らは次の授業に向かった。Aはさっきの出来事を秘密にするようにとフロイドにお願いすれば、フロイドはそのお願いを快く受け入れた。
いつもなら対価を要求するところだが、その日は機嫌が良かったのと、Aのお願いだからと無償で秘密を守ることにした。
｢おい、あの二人……｣
｢あぁ、飛行術のあいだ2人でバックレてたな……｣
｢でも、あの人レオナ・キングスカラーの許嫁だろ？｣
｢大人しそうな顔してえげつねぇなぁ……｣
｢やる事やってんだよ。王族は尻軽が多いって言うし……｣
ヒソヒソと噂話をする他の生徒たちの声は、獣人であるAの耳には直ぐに入ってくる。そして、隣にいたフロイドもその話し声には気づいていた。
｢おい。｣
｢ヒィッ……！ふ、フロイド……！｣
｢こそこそ話されんの気分悪ぃんだけど。なんかあるなら直接いえば？｣
｢いや、だって……｣
｢あ？｣
｢フロイドさん。もうその辺にしておかないと、次の授業に遅れます。行きましょう。｣
｢……ﾁｯ……おら、お前らもとっとと行けよ雑魚。｣
フロイドが彼らを睨むと、彼らは情けなく逃げていった。
｢あー気分悪ぃ。なんで逃がしたわけ？｣
｢あんなの、言わせておけばいいんですよ。それに、彼らを攻めたところで噂は消えませんから。｣
｢……それでいいわけ？トド先輩にも聞かれちゃうかもよ？｣
｢…であるまぁ、よろしいのでは？婚約破棄になったらなった時です。……また別の策を考えるしかありません。｣
｢なにが？｣
｢こちらの話ですからお気になさらず。さぁ、早く行きましょう。｣
フロイドはAの言葉が気になったが、"別にいいか"とAの後ろを歩く。二人の婚約が無くなったらどうなるのだろうか、なんて不吉なことを考え出す。
その日一日、Aの元気がなかったことに気づいたフロイドは、その原因があの噂とレオナのせいだとすぐに分かった。
｢……俺なら幸せにすんのになぁ。｣
なんて言えたらどれだけいいだろう。
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ななしのヴィランズ - なぜ男子校であるナイトレイブンカレッジに転校できているのですか？ご都合主義じゃないですか (2021年10月15日 15時) (
レス) @page1 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白いです！夢主ちゃんきっとお強いんだろうな、、、(まだ読み途中)獅子の狩りは♀がやるらしいですし、、、(笑) (2020年11月18日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2020年8月28日 1時
