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｢あんたがレオナの許嫁の特待生ね？｣
｢そうですよ。あなたは確かモデルのヴィル・シェーンハイトさん。｣
｢えぇ、そうよ。｣
中庭で本を読んでいたAに近づいたのはヴィルだった。ヴィルはAの目の前に立つと、頭の先から足の先までじっくり眺める。
｢……あの、そんなにジロジロ見られると穴が開きそうなのですが？｣
｢あら、ごめんなさいね。でも、さすが一国の王女。手入れが行き届いてるわ。｣
｢ありがとうございます。スーパーモデルの方にそう言って頂けるととても嬉しいです。｣
しかし、その後もヴィルはずーっと彼女のことを舐めまわすように見る。Aは居心地が悪い中、本を閉じ"まだ何か？"と訊ねた。
｢あんた、モデルとか興味無いの？｣
｢生まれて1度も興味を持ったことはありませんね。｣
｢なってみない？｣
｢お話聞いておられましたか？｣
この学園の生徒は話を聞かない生徒が多いのではないだろうか、と気づいてしまったA。呆れてため息が出そうになるも、ヴィルがいる手前そんなこともできずにいた。
｢お誘いは嬉しいのですが、私にモデルは務まりません。それに、モデルをする余裕などありませんから。｣
｢あら、私が暇だからモデルや俳優をしていると言いたいの？｣
｢いえ、まさか。でも、そのように捉えられたのなら謝ります。私が言いたいのは、それ以上に重大な務めがあるから余裕が無い、荷が重いという話です。｣
｢重大な務め？｣
ヴィルは首を傾げた。第一王女である彼女になにか重大な任務でもあるのだろうか、と。仮にもレオナの許嫁であるのに。
｢えぇ、とても重大な務めです。｣
｢それは、レオナのお守役……とか？｣
｢そちらの方が遥かに簡単でしょうね。しかし、これ以上の詮索は無用です。……乙女というのは、少しばかり秘密があった方が魅力的、だとお聞きしましたので。｣
人差し指を立ててそれを軽く唇に添えて小さく笑う。"では、失礼。"と、彼女はニッコリと口角を上げてベンチを立ち、その場を去った。
｢……なかなか面白い子ね。｣
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ななしのヴィランズ - なぜ男子校であるナイトレイブンカレッジに転校できているのですか？ご都合主義じゃないですか (2021年10月15日 15時) (
レス) @page1 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白いです！夢主ちゃんきっとお強いんだろうな、、、(まだ読み途中)獅子の狩りは♀がやるらしいですし、、、(笑) (2020年11月18日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2020年8月28日 1時
