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レオナはAの持っていたボストンバックを片手に寮への道を歩く。Aは荷物を持って貰った少しの申し訳なさを胸に一歩後ろを歩く。
｢サバナクローとはどのような場所ですか？｣
｢荒くれ者の集まりみてぇなもんだ。くれぐれも気をつけろよ。特にお前は女だ。何かあったら必ず俺を呼べ。｣
｢心配してくださるのですね。｣
｢当たり前だろ。ここは女に飢えた男共の溜まり場だと思え。でないと食われるぞ。｣
｢草食動物にとって食われるほどか弱いと思われているのですか？｣
｢……そうだったな。お前も肉食獣人だったな。｣
｢まさかお忘れに？｣
｢ちげぇよ。｣
レオナはどうしても心配だった。いくら肉食だとしても人の血の交わる種族。男に力で敵うかと言われたらそうでも無い。兵士であればまだしも、彼女は兵士のようになにか訓練を受けている訳でもないのだ。
しかし、一応肉食獣人だ。心配の必要はさほど無いのかもしれない。
｢ここが鏡舎だ。サバナクローへの鏡はこれだ。間違えるなよ。｣
｢そんなドジ致しません。｣
Aと共に鏡をくぐるとそこには彼女を一目見ようと集まった寮生達がいた。
｢てめぇら何してんだ。｣
｢いや、レオナさんの女が来るって言うから見に来たんですよ！｣
｢やっぱレオナさんの女となると……綺麗っすねぇ〜！｣
｢見せもんじゃねぇぞ。｣
｢よろしいではありませんか。わざわざ出迎えて頂いているのに。｣
｢あのなぁ……｣
｢本日より、お世話になります。｣
Aが礼儀正しく頭を下げると"う、うっす"と戸惑いながら返事をする寮生。サバナクローには絶対にこんな生徒はいないからだ。見れば見るほどいいとこのお嬢様で彼らは口には出さないものの少々なめているだろう。
しかし彼女も"肉食"である。サバンナの"ライオン"の獣人であることを決して忘れてはならない。
｢私はそこまでか弱い女ではありません。いつまでも大人しい女だと思って牙を向いたら………私もそれなりの処置をします。……どんなに大人しい女にも、牙はございますよ。｣
彼女を目にして"可憐で草食動物のようだ"なんて思っていた寮生達の背筋が一瞬で凍りついた。
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ななしのヴィランズ - なぜ男子校であるナイトレイブンカレッジに転校できているのですか？ご都合主義じゃないですか (2021年10月15日 15時) (
レス) @page1 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白いです！夢主ちゃんきっとお強いんだろうな、、、(まだ読み途中)獅子の狩りは♀がやるらしいですし、、、(笑) (2020年11月18日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2020年8月28日 1時
