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ルカンはもぐもぐとまた口を動かし、ゴクッと飲み込む。
「で、なんだ?」
「もう!Aがアズールくんの事が大好きって丸わかりよねって話よ!」
「あぁ……確かに、口を開けばアズールくんの話しかしないな。」
「そうよね〜!」
「……母さん、もういいだろ。料理が冷めるぞ。」
「まぁまぁ、そんなに照れないで!」
母親のマシンガントークはそこから止まることはなかった。昔はあーで、こうで、そうで、が止まらずにAはため息をついた。
「それに、昔は絶対アズールくんと結婚するって言ってたのよね!」
「……!?おいっ……!」
「………へっ!?」
Aは珍しく感情をあらわにし、アズールは笑顔が崩れて顔が真っ赤になる。
「陸に何度か上がったことのあるお父さんに人間のプロポーズの仕方なんて聞いてね。いくつだったかしら……5つ?6つ?……ふふっ、おませよね〜!」
「……おい、母さん……」
「ほかの女の子に告白されてもアズールくんがいるからって断って……あれ、仲良しだからってわけじゃなくて、好きだったからなのよ?知ってた?」
「おやおや、そうなんですか?」
「知らなかったね〜!」
「おいって……!」
「みっともないツラしてんなぁ……顔が赤いぞA?」
澄ました顔でワインを飲むルカンの視線の先には顔を赤くしたA。その姿はその場にいる誰も見た事がない。
「……うるせぇ、クソ親父。自分だって母さんによぇーくせに。」
「ほぉ、随分な口を叩くようになったなぁクソガキめ。」
「………A?」
「………こっち見んな。」
珍しく荒々しい口調でアズールを拒否したかと思うと、ハットで顔を隠した。その様子をジェイドとフロイドはクスクスと笑う。
「………お前ら、やりやがったな。」
ハットの隙間から覗かす目はフロイドとジェイドを睨むがそんなもの今のふたりにはなんともなかった。
「なんのことぉ?」
「全く分かりませんねぇ?」
「………ちょっと出てくる。」
「は!?ちょ、ちょっと、この状況で置いてく気ですか!?!?」
あの長い足で早足をしてラウンジから出ていくAを、必死に追いかけるアズール。そんな彼らをみて、残された両親と双子は"頑張れ〜"と手を振った。
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紫苑(プロフ) - おおー!やっとくっついた。最高。ご馳走様ですた (1月5日 18時) (レス) @page22 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
るん - は?すき (2021年7月27日 5時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぎむれっと。(プロフ) - めっちゃ面白くて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしてます! (2021年1月31日 17時) (レス) id: 429885c0b2 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - このシリーズ大好きです!うぶなアズールとヘタレ?な夢主メチャクチャ読むとき萌えています///(/▽\)♪これからも無理をせず頑張ってください!更新楽しみにしています! (2020年11月17日 21時) (レス) id: 7c94aa4f70 (このIDを非表示/違反報告)
soufflé(プロフ) - 花蛸花さん» わぁぁぁ!本当にありがとうございます!これからも頑張ってください応援してます! (2020年11月2日 17時) (レス) id: 3ccd13ceb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年9月11日 0時