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「…お待たせいたしました。シーフードランチとワインでございます。」





瓶のそこを持ち2人のグラスに赤ワインを注ぐと、スクアは感動したように微笑んだ。





「あらあら、立派になったわね!」

「………それはどうも。」

「料理も美味しそうだな。シェフは誰だ?」

「そちらの料理は全てAが担当しました。」

「せっかくだしね〜」

「ほぉ……じゃあ、早速いただくとしよう。」





ルカンとスクアが料理を口に運ぶと、Aはいつも通りに見えて内心ソワソワしていた。どちらかと言えば、いいとこ育ちのお坊ちゃまなAの両親はもちろんいい料理を食べてきた。

そのせいか、Aはいつにもなく緊張していた。





「学生にしては上出来だな。」

「あなたったら素直じゃないわね!A、とても美味しいわよ!でも、アーシェングロットさんのところには劣るわ。」

「……おじさん達に適うはずないだろ。俺はシェフ志望じゃないんだから。」





そう言ってはいるが、美味しいと言って貰えて嬉しいのが丸わかりだった。その光景にアズールはもちろん、フロイドもジェイドも嬉しそうだ。





「アーロンも来られれば良かったんだけどな。」

「仕事が忙しいんだもの。仕方ないわよ。」





アーロンはAの7つ上の兄だ。NRCのオクタヴィネル元副寮長。





「……兄貴、家継ぐの?」

「えぇ。今はそのための訓練期間のようなものね。」

「このワイン美味いな。」

「その仕入れもAですよ。今日お2人が来ると聞いて上物を入手してきてくれました。」

「………アズール。」

「おや、失礼。これは秘密でしたね。」





ふふっ、と笑うアズールはきっと全く悪いと思っていないだろう。Aはむすっと唇を尖らせた。





「2人は昔から仲がいいわね!」

「スクアさんからもそう見えますか?」

「えぇ!特に、Aがアズールくんの事が大好きって丸わかり!ね?あなた。」

「ん?……?」

「………あなた話し聞いてた?」

「………悪い。」

「もう!」

「いや、つい…」





料理を食べるのに夢中だったルカンは全く話を聞いていなかったらしい。Aは父親に似ていないようで、彼の父はよく食べる。ザ・肉食系だ。

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紫苑(プロフ) - おおー!やっとくっついた。最高。ご馳走様ですた (1月5日 18時) (レス) @page22 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
るん - は?すき (2021年7月27日 5時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぎむれっと。(プロフ) - めっちゃ面白くて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしてます! (2021年1月31日 17時) (レス) id: 429885c0b2 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - このシリーズ大好きです!うぶなアズールとヘタレ?な夢主メチャクチャ読むとき萌えています///(/▽\)♪これからも無理をせず頑張ってください!更新楽しみにしています! (2020年11月17日 21時) (レス) id: 7c94aa4f70 (このIDを非表示/違反報告)
soufflé(プロフ) - 花蛸花さん» わぁぁぁ!本当にありがとうございます!これからも頑張ってください応援してます! (2020年11月2日 17時) (レス) id: 3ccd13ceb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年9月11日 0時

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