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「……疲れた。」





ホリデー期間中のジャミルのオーバーブロット。それに深く関わってしまったが故に最悪のホリデーだった。





「今回もよくやりましたよA。あなたはよく働いてくれました。スカラビア寮の後片付けからオーバーブロットの後始末までよくやってくれましたね。」





"お疲れ様です。"と、アズールが頭を撫でると、すりすりと擦り寄る。可愛すぎてたまらないと言うように悶えるのを何とかこらえたアズールはやっとゆっくり出来る、とAと一緒にベットに寝転んだ。





「お前は本当に僕のために色々してくれますね。疲れないのか?」

「……アズールのためならなんでも出来る。」

アズール「ふふ……お前はいつもそれだな。」

「……ほんとのこと。」

「はいはい。……おや、隈ができてる。」





Aの白い肌にくっきりとした隈。そこまで無理をさせたか……とアズールはため息をつく。





「すみません。少し配慮が足りませんでした。」

「……アズールのせいじゃない。」

「僕の腕の中で良ければゆっくりおやすみなさい。」





そう言ってアズールがAを優しく抱きしめると、Aはすりすりとアズールの胸にすり寄る。子供みたいだな……とアズールはクスッと笑った。





「眠れそうですか?」

「……う、ん……アズール……」

「はい?」

「……次のホリデーは……一緒に帰ろう……」

「毎年一緒でしょうに。あなた達と帰らなくて誰と帰るんですか。」

「……う……ん………」





とうとう眠ってしまったAの寝顔を眺めながら、アズールはふわふわとした髪を優しく撫でてやる。いつも結んで前髪はオールバック。でも長い髪も前髪もおろしてしまったAはいつも以上に大人の雰囲気を纏う。

そんな彼が子供のように甘えてくるのはとても可愛い。そんな可愛らしい一面を見ている回数は恐らく、幼馴染3人の中でも自分が一番多いだろうと分かっている。アズールはそれが嬉しくて仕方ない。





「……僕も寝るか。」





Aをキュッと抱きしめて、アズールもゆっくりと目を閉じた。

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紫苑(プロフ) - おおー!やっとくっついた。最高。ご馳走様ですた (1月5日 18時) (レス) @page22 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
るん - は?すき (2021年7月27日 5時) (レス) id: 52e829b9c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぎむれっと。(プロフ) - めっちゃ面白くて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしてます! (2021年1月31日 17時) (レス) id: 429885c0b2 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - このシリーズ大好きです!うぶなアズールとヘタレ?な夢主メチャクチャ読むとき萌えています///(/▽\)♪これからも無理をせず頑張ってください!更新楽しみにしています! (2020年11月17日 21時) (レス) id: 7c94aa4f70 (このIDを非表示/違反報告)
soufflé(プロフ) - 花蛸花さん» わぁぁぁ!本当にありがとうございます!これからも頑張ってください応援してます! (2020年11月2日 17時) (レス) id: 3ccd13ceb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年9月11日 0時

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