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彼女は衣嚢の中の携帯を確認すると、そこに記された日付に目を見開いた。





「え、私2日も寝てたの……」

「そうだよ。2日間あの医務室で寝てたんだ。疲労のせいだろうね。若いにしちゃ働きすぎじゃないのかい?」





与謝野の言葉に、彼女は困ったとでも言いたそうな顔で溜息をつきながらどこかにメールを送ると携帯を閉じる。連絡が鬼のように来ていた。見たくもないほどに。2日も連絡が無いとなれば、あちらも場所も特定してもうそろそろ来る頃だろう。それでなくても、太宰が特定されることを予想して、嫌がらせとばかりに中原に連絡をするはずだ。





「2日もお世話になりまして。どうもありがとうございました。探偵社って、結構甘ちゃんなのですね。」

「……何が言いたい。」

「敵の女を殺さず拘束もせず2日も匿った上に治療までして、オマケに拷問もなし、尋問もなし。マフィアじゃ到底ありえない。私なら無理やりにでも目を覚まさせてやりますね!」





彼女はケラケラと笑うと、帽子を深く被り直した。





「私はお暇させて頂きますよ。今日の仮はいつか必ずお返し致しますから。」





彼女はそう言って、外套を翻すと事務所を出ようと扉の壊れた出入口へと向かった。





「待ってくれ。」

「………まだなにか御用?」





太宰に呼び止められ、彼女は苦い顔をしながら振り返った。帰らせてくれ、というオーラが全面に出ている。だって早く帰りたいから。





「………君はまた、私を兄だと……家族だと思ってくれるだろうか。」

「……………冗談やめてよ。家族?あんたからその言葉が出てくるだけで吐き気がする。まだ私を妹だと思っていたの?私はとっくのとうに太宰の名を捨てた。あんたと同じ姓なんて、寒気がする。」

「……私はまだ、君を妹だと、大事な家族だと思ってる。」

「うるさい!!!」





感情のままに取り出された銃は、真っ直ぐと、ぶれることなく太宰に向けられた。彼女のその行動に、またピリピリとした空気が事務所内を走る。銃を、殺意を向けられているにも関わらず、彼女は引き下がる気配すらない。

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あっきーばか(プロフ) - 初コメ失礼します。志賀くんタイプで性癖です。嫁にください。この作品の推し志賀くんになりました!読んでいてとても面白い作品をありがとうございます‼️更新頑張ってくだせぇ (2022年3月27日 10時) (レス) @page20 id: 43feeb5241 (このIDを非表示/違反報告)
Sena(プロフ) - 妹系大好きです!太宰さんとすれ違っている感じの夢主ちゃん、気持ちわかる…!!別小説なんですが、おっかな妹とかすっごく好きで!!現在は更新停止になっているようですが、また再開するのを楽しみにしています!!あと!反社とJKも大好きです!応援してます!!! (2022年2月10日 18時) (レス) id: 61121e16fc (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!夢主ちゃんかっくいいぃぃぃぃぃぃい!もはやこの作品での推し夢主ちゃんかもしれない、、、←更新楽しみにしてます! (2022年2月10日 2時) (レス) @page46 id: eaf6e1fdb7 (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 花蛸花さんが文スト作品を書いてくれるなんて思ってもいませんでした!しかも太宰さん!嬉しいです!!😭✨更新頑張ってください!!! (2022年2月2日 11時) (レス) id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2022年2月2日 2時

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