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歌番組の結果発表は大いに盛り上がり、お目当てのアーティストの居た方が優勝したAはぱちぱちと手を叩いて喜んでいた。歌番組の後には某アイドル事務所のカウントダウンライブが始まる。過去に何度か見た事があるような気がする。
「この人が姫莉の好きなアイドルですよ!」
「へ〜……Aちゃんは誰が好きなの?」
「え、…うーん……強いて言うならこの紫の衣装の人ですかね……」
カメラに向かってキラキラの笑顔を浮かべるアイドルは、確かに顔は整っていた。歌も上手いしダンスも上手いと思う。でも俺の方がかっこよくね?というのが正直なところである。しかし、アイドルへの好きと恋人への好きは別物。あまりしつこくし過ぎると愛想を尽かされるとかなんとかってGoo○le先生が言ってた。
「んー……でも……」
「ん?」
「蘭さんたちの方がイケメンですね!紫は蘭さんと竜胆さんが一番似合ってます!」
えっへん、とドヤ顔でそう言った彼女に愛おしさが込み上げてくる。可愛いな俺の彼女。いや元からだわ。蘭さん"たち"と言うのが気になるが、彼女の周りは顔面偏差値が高い、という点は蘭自身も認めざるを得ない。もちろん自分も含めて、ではあるが。
「そうか〜Aちゃんはそこいらの人気アイドルとか人気女優なんかより何百倍も可愛いもんな〜♡」
「え、そんなことないですよ……!?」
「そんなことあるんだよな〜まじ1億年に一人の美女。」
「レオもそう思うよな〜」と頭を撫でてやれば、あぐあぐと骨に夢中だったレオは首を傾げていた。
「あ、蘭さん!!もう日付変わっちゃう!!」
「まじ?はえーね。」
テレビの画面にはカウントダウンの数字が表示されており、画面の向こう側も随分な盛り上がりだ。
『5!4!3!2!1!』
「ハッピーニューイヤー!!!」という声とともに、テレビの向こう側ではハラハラと紙吹雪やテープなどが舞っていた。
「蘭さん、あけましておめでとうございます!」
「あけましておめでとう。今年もよろしくなぁ〜」
二人が挨拶を交わしている合間にも、ぶーぶー、ぶーぶーとけたたましく携帯が鳴り響く。正しくは、彼女の携帯が、だ。俺への挨拶はナシかコラ。と文句が漏れそうになるが、元々そんな挨拶をわざわざメッセージにしてくるような奴らじゃないことくらいわかっているし、送るつもりもない。唯一送ってきた弟の竜胆と鶴蝶にはきちんと挨拶をしておいたが。
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響 - 一気見しました!も…面白すぎます……!幼馴染3人が好きすぎるww 続き待ってます〜 (2022年7月19日 16時) (レス) id: 34c7fcf53f (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - 面白すぎて一気に読んじゃいました!幼馴染3人がほんとに大好きで、七三パープルに笑い転げましたwwwww (2022年5月25日 3時) (レス) @page27 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 続編おめでとうございます!幼馴染やばw どうか夢主ちゃんの信じている人を信じてあげて😭 蘭ちゃんと夢主ちゃんを見るたびにほのぼのします!これからも更新楽しみにしてます! (2021年12月11日 18時) (レス) @page12 id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
ほーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます(^^) (2021年12月6日 16時) (レス) id: 18b3c2d1e1 (このIDを非表示/違反報告)
赤とんぼ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年12月6日 0時) (レス) @page6 id: cb6eaa4562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年12月6日 0時