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「まぁ、お前らがどこまで進んでいようが口は出さねぇよ。付き合ってりゃ何ら不思議なことでもねぇし。でもあんまAを困らせんなよ。こいつ初心(ウブ)だから。」





明司はそう言いながら、隣に座るAの頭を優しく撫でる。昔から妹のように可愛がってきてはいたが、こうして並ぶとやはり娘と父親という関係性が楽しくも思えてくる。実際、父親でもないしここまで育った家庭を見守ってきた訳では無いので父親とはどう言ったものなのかは分からないが、以前のように接していればそれでいいのかもしれない、と明司は一人納得していた。





「まぁじでいてぇ……マイキー容赦ねぇ……」

「蘭さん大丈夫ですか、?」

「んー?大丈夫。この前の腹の方が痛かったわ。」





そう言って、蘭はへらへらと笑って見せた。そんな優しそうな笑顔三十年間連れ添ってきて見たことがない。これはもう何度も思ったことではあるが、何度見ても慣れない。三十年というのはそれなりに長い。だからこそ慣れないのだ。竜胆はこの異様なまでの光景には、きっとこの先永遠に慣れないのだろうな、と少し諦めていた。

蘭は明司とは反対側に座ると、Aと肩を組んでにこにこと笑顔を浮かべていた。正直、気の弱そうな女の子にボトルを催促してるホストにしか見えない。もうそれにしか見えなくなってきた。兄貴もう反社やめてホストやれよ今より儲かるかもよ?なんて口が裂けても言えない。ポロッと口が滑ったその瞬間が自分の最後だと理解しているから。





「ホストかよ。」

「おい三途。」




空気読めよ三途。しかし、三途の命が危うかろうがそうでなかろうが正直どうでもいい。順番的に鶴蝶がNo.2になり、望月もしくは蘭がNo.3に昇任するだけで。





「誰がホストだ。」

「どう見ても気の弱そうな女にボトル強請るホストにしか見えねぇんだわ。」

「は?」

「いや、いっその事ホストのがまだマシか……金がありゃいいんだもんな……A、金やるからホスト行ってこい。絶対(ソレ)よりマシだから。」

「それはそう。……あ。」

「まさか自分の弟を手にかける日が来るとはな♡Aちゃん待ってろなぁ、不届き者成敗してくっから♡」





口にしてしまったのだからもう遅い。諦めよう。竜胆はスっと顔を真顔にして、一何時殴られても大丈夫なように体制を整えた。

何度目か分からない取っ組み合いは、鶴蝶の拳骨が振り下ろされるまで終わらなかった。

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(プロフ) - 続編おめでとうございます!! (2021年10月30日 10時) (レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています! (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月16日 2時

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