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「ありがとう、姫莉。」

「いいってことよ!」




グッと親指を立ててウィンクをするのは、本庄姫莉(ほんじょうひまり)。少し明るめの茶髪に、目元のホクロが特徴の彼女はAの一番の親友だった。





「お前も抵抗しろよ少しは。」





とん、と彼女の頭にチョップをした褐色肌の男は、槇島大知(まきしまたいち)。見た目通りちょっとやんちゃなところもあるが、人一倍情に厚い友達思いの男。





「しばらくは俺たちと行動しなよ?何かあったら困るから。」





茶髪の長身の男は久井勇作(くいゆうさく)。文武両道という言葉が正しく似合う男で、彼女らの中でも特に面倒見のいい男だ。ただし、女運がつくづく悪い。





「家は?今どうしてるの?」

「知り合いのお家にお邪魔させてもらってる!」

「……あれ、お前確か……引き取られたって言ってたよな、養子として。」

「?うん。」

「お邪魔させてもらってるっておかしくね?」

「確かに……」

「その人とは違う人のお家。」





Aの言葉に、槇島は頭にハテナを浮かべ、本庄と久井は不思議そうな顔をしていた。





「どゆこと?」

「え、えーと……あの、ほら、前に話した年上のお散歩友達……」

「あ!Aの好きな人?え、もしかして付き合ったの!?」

「いや……その……」





頬を赤くして照れたように視線を外す彼女に、「何それ早く言ってよ!」と本庄はぴょんぴょんと跳ねてはしゃいでいた。





「いつだよ。」

「ほんと、つい最近だよ。」

「付き合って早々に同棲……その人もやるねぇ。里親さんもよく了承したな。」

「んー、ま、まぁね……」

「家どのへんなの?」

「そこまで遠くないんだけど、今日はお迎えに来てくれるって……確か学校近くのコンビニって言ってたんだけど……」





彼女がきょろきょろとコンビニの駐車場を見渡すと、端の方にいかにもな高級車が停まっていた。うわ、高そ〜…なんて彼女らがそれを見ていると、Aはそれに向かって走り出した。「え、まさかあれ?」と置いてきぼりにされた彼女らが顔を見合わせていると、その車からいかにも、な男がおりてきた。

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(プロフ) - 続編おめでとうございます!! (2021年10月30日 10時) (レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています! (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月16日 2時

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