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「うんまっ…」





蘭は頭を抱えた。結局蘭は台所から追い出され、レオと二人で遊んでいたわけだが、あの後彼女はハヤシライスとコンソメスープ、サラダを作り綺麗にダイニングテーブルに並べた。

既に見た目が綺麗なわけだが、その美味さに思わず頭を抱える。好きな子の手料理は何よりも美味く感じると聞いたことはあるがこれは美味すぎるのではなかろうか。そもそも彼女が料理上手な上に好きな子、という特典付きなせいだろう。





「Aちゃんめちゃくちゃ料理上手いじゃん……」

「これ、普通のハヤシライスとは違うんですよ!」

「え?」

「隠し味入れてありますから!」

「え、まじ?なに?」

「んふふ、お母さんと私の秘密なので教えません!」





唇に人差し指を当ててくすくすと笑う彼女が可愛すぎて、がり、と思わずスプーンを噛む。俺の彼女が可愛い。ダイニングテーブルのすぐ側でエサを食べていたレオも、蘭のその様子に首を傾げた。





「そうかぁ……お母さんとの秘密かぁ……」

「はい!お母さん直伝なんです!」





ふふん、と得意気に笑う彼女が可愛すぎて、また頭を抱える。可愛すぎてどうしてやろうか。どうもしないけどさ。と自分の中で葛藤しながらハヤシライスを口へと運ぶ。





「おかわりもありますから、沢山食べてくださいね!」

「こりゃ沢山食べちゃうわ……Aちゃん俺がメタボんなっても愛してね……」

「安心してください、そうならないようにちゃんとサラダもついてます!」

「ん"〜出来る彼女持って幸せ者すぎる。」





幸せを噛み締めるかのように、レタスにフォークを突き刺してもしゃもしゃと咀嚼する。完全に胃袋を掴まれてしまった。身体のことまで考えてメニュー組んでくれてるのも好きすぎる。思わず調子に乗って二回もおかわりしてしまった蘭は、食後ソファーで苦しい腹を擦りながら項垂れていた。





「蘭さん、お風呂湧いてますよ!」

「いつの間に沸かしたの……?」

「お料理の合間です!」





笑顔でそう述べる彼女の背中を押して「まだちょっと苦しいから先入っていいよ」と、いつも通りの笑顔でお風呂場へと送りだす。一人になったリビングで頭を抱え、竜胆へと電話を繋げた。





『なに、兄ちゃん。』

「俺、Aちゃん無しじゃ生きていけねぇわ。」

『この数時間で何があった?』

「胃袋掴まれた…嫁力高ぇ…これは嫁にするしかねぇわ。」

『元々そのつもりだったくせに今更何言ってんだよ。』

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(プロフ) - 続編おめでとうございます!! (2021年10月30日 10時) (レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています! (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月16日 2時

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