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万次郎とエマの目の前には、真一郎の友人である正和が連れてきた少女がいた。名前をAと言うらしいその少女は、まだ一歳になったばかりなのだという。
｢Aちゃん可愛いなぁ〜♡｣
｢真……お前……女の子に振られ続けてるからって俺の妹に手出すなよ……｣
｢出さねぇわ！！！！｣
正和は悪ノリするかのようにAを腕の中に隠して、真一郎から少し遠ざければ、納得いかないように地団駄を踏んだ。
｢ガキかよ。｣
｢うっせ！｣
｢A〜こいつ、真一郎！｣
｢しぅいいろ？｣
｢ん〜難しいか〜しんって呼んでいいぞ。｣
｢しう！｣
｢うん、"しん"な。｣
まだ舌っ足らずで、真一郎のしんさえもまともに発音ができないAに、真一郎はけらけら笑った。
｢こいつ歩けるんだぜ。｣
｢お、まじ？｣
｢A〜真の所まで歩いてみろ！｣
｢おいで〜♡｣
｢やっぱ辞めるか。｣
｢なんでだよ！｣
真一郎は、めげる事なく｢おいで！｣と腕を広げた。すると、Aはにぱにぱと笑いながら、よちよちと真一郎の方へと歩いた。それを後ろから見ていた万次郎達は、転けてしまうんじゃないかとハラハラである。ハラハラ、ハラハラと見守っていると、ぽすん、と真一郎の胸へとダイブした。
｢すげぇ！マンジロー！エマ！見たか！？｣
｢見た見た。シンイチロー興奮しすぎ。幼女趣味？｣
｢マンジロー？？？？｣
｢やっぱお前もそう思うよな〜！｣
弟にまでからかわれて肩を落とす真一郎に近寄れば、Aは正和のズボンの裾をぎゅっと握った。まるで、｢私歩けたよ、凄い？｣と聞くかのように正和を見上げていた。
｢凄かったぞ〜A！さすが俺の妹♡｣
｢きゃーっ！｣
頬をすりすりと寄せれば、彼女は嬉しそうにきゃっきゃとはしゃいでいる。
｢お前らも挨拶しろ？｣
｢シンイチローが遊んでるから出来なかったんだろ。｣
｢真兄すぐ独り占めする！｣
｢悪かったって！｣
｢今度こそ、お前らの番な！｣と、シンイチローはAの方へと背中を押した。小さい。エマの何倍も小さな彼女を見下ろして、少し怖くなる。潰れたりしないよな？と。
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鈴(プロフ) - 続編おめでとうございます！！ (2021年10月30日 10時) (
レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています！ (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しく読ませていただきます！ (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年10月16日 2時
