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「あ!A兄ちゃんだ!」
「やぁ、みんな久しぶりだね。」
Aが憑代の施設に顔を出すことは多々あった。そのため、その施設に住む数少ない子供たちは彼によく懐いていた。
「何してたんだい?」
「みんなで隠れ鬼!兄ちゃんもやる?」
「嬉しいけど、今日は天狐さんとお話があるからね。また後で仲間に入れてよ。」
「うん!」
生憎、幸慶達はいないようだ。5人程の年齢層の違う子供たちが、元気に庭を駆け回っているのを横目に、施設の中に入る。
「お〜Aくん!よう来てくれたな〜!」
「お久しぶりです。これ、お土産。みんなで食べて。」
「あ、これ美味しいやつやん!ありがとな〜今お茶出すわ。」
談話室に案内され、そこのソファーに座る。談話室の壁には、子供たちが書いたであろう絵が沢山貼られていた。
「はい、紅茶でよかったやんな?」
「うん、ありがとう。」
「ほんで?今日はどないしたん?」
「あぁ、実は…」
任務の資料をカバンから取りだし、それをテーブルに並べる。資料を指でさしながら、一つ一つ丁寧に説明をしていく。憑代はふむ、とたまに相槌を打ちながら真剣に話を聞いた。
「なるほどなぁ…そのプラン、最っ高にええなぁ〜さすがA。」
「このくらい、なんてことないよ。じゃあこの作戦で上に通しておいてもいいかな。」
「おん、任せるわ。ありがとなこのためにわざわざ来てもろて。」
「いいんだよ。私もみんなに会いたかったからね。」
「Aくん来てくれたらあの子らも喜ぶし、ウチも嬉しいわ。いつでも遊びに来たって。」
「うん。少し、みんなと遊んでもいい?約束したんだ。」
「そんなんもちろんやん〜!」
資料をカバンにしまい、施設を出ると庭で走り回っていた子供たちがパタパタとAの方へと走ってくる。
「兄ちゃんお話終わった!?」
「うん、終わったよ。私も仲間に入れてくれるかな?」
「うん!!せんせーもあそぼー!」
「お、先生もお仲間に入れてくれるん?嬉しいわ〜ほんなら何して遊ぼうか。」
2人は、子供たちに手を引かれてかくれんぼに付き合わされることになった。どちらも子供好きなため、どんなに振り回されても苦にはならなかった。
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零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます!成長した夢主くんかっけぇ!あと面白い!これからも頑張ってください! (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月25日 5時