検索窓
今日:17 hit、昨日:4 hit、合計:241,827 hit

・23 ページ23

「随分疲れた顔してるな。」

「硝子ちゃん……お疲れ様。解剖終わり?」

「あぁ。ついさっき2件な。今日はこれで終いだ。」





君もおつかれ、と背中を叩かれる。昔はよく彼女に遊んでもらっていたものの、大きくなっていけばそれは少なくなっていった。





「で、何してたんだ?」

「あぁ…仮眠を取ろうかと思ったんだけど……2時間ちょっとくらいしか寝れないからやめとこうかと思ってね。その間に、今度の生徒会役員会議の資料でも作ろうかと…」

「…きみ、少し詰めすぎ。」

「え、そう?」

「君みたいにキリキリ働く中学生も珍しいな。今は成長期なんだから、良質な睡眠を取るのも大事だよ。」

「んー……」

「お、ちょうどいい所に。おーい、虎杖〜」





彼女は少し離れたところを歩いていた虎杖に手招きをすると、彼は首を傾げながらこちらに走ってくる。





「家入せんせーとAじゃん!なしたん?」

「こいつ、仮眠室に連れて行ってやってくれないか。私は伊地知にスケジュールの調整を頼んでくる。」

「いや、大丈夫だよ。」

「だめだ。次の任務は明日に回して、夕方の任務までゆっくり寝ときな。じゃ、虎杖よろしく。」





家入はひらひらと手を振って、その場を後にする。まずは伊地知を探すところからだ。





「なに、どしたん?」

「あぁ、実は、この後の任務まで2時間くらい寝ようかと思ってたんだけど、生徒会役員会議の資料作りの時間に回そうかと思って。」

「そりゃ寝ろって言われるわ。」

「はは…」

「お前すごいな〜俺より年下なのにめちゃくちゃしっかりしてる。」

「普通だよ。術師は仕事が多いからね。時間厳守だ。」

「それのこと言ってんだけど。」





医務室に向かいながらそんな話をする。歳はそう変わらないが一応年下で、それでも自分よりもずっと大人に思える。





「確かに、Aのいい所って努力家なとこだけどさ、あんま無理すんなよ?」

「してるつもりないんだけどなぁ…」

「ほら、仮眠室着いたから、ちゃんと寝ろよ?」





虎杖はわしゃわしゃとAの頭を撫でて、おやすみ!と元気よく言ったあと、その場を走って去っていった。

Aは撫でられて崩れてしまった髪を直しながら、小さく笑った。

・24→←・22



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (300 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1419人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます!成長した夢主くんかっけぇ!あと面白い!これからも頑張ってください! (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月25日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。