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「……あのねぇ、Aさん。そういう血の気の多いところばっかりご両親に似なくていいんですよ。」
「2人ともこんなだから仕方ないんじゃない?」
「あのねぇ……」
「じゃなくて、危ねぇから言ってんの。」
フロイドはAの隣に座り、"ね?"と問いかけるように話す。
「シクリッドちゃん女の子なんだからもっと自分大事にしな?」
「そんな心配される筋合いない。」
「ひねくれてんね〜どうやったらそんな捻くれんの?」
「親がひねくれてるからじゃない?」
「あはっ、違いないね〜」
「さぁ、先程のことなんて忘れて、昼食をどうぞ。」
ジェイドが彼女の目の前に出したのは野菜と肉とのバランスのとれた食事。それを前にした彼女は、げっ……と言わんばかりに顔を顰めた。
「……これ、お母さんから言われた?」
「はい。」
Aは父親に似たせいか野菜が嫌い。それをわかっていてマリアはちゃんと野菜も食べさせるようにと彼らに頼んだのだ。
「…………」
「食べねぇの?」
Aはフォークに野菜を刺すと、フロイドに向けてニコニコの笑顔でそれを向ける。
「なぁに〜?くれんの?」
「あげる。」
「昔なら食べてあげたけどね〜もう自分で食べな。」
「……チッ」
「え、まさかの舌打ち?ちょー生意気じゃん。」
「Aさん、野菜は食べないと。お肌にいいんですよ?」
「肌なんて気にしてない。」
「食べないとモテませんよ?」
「食べなくてもモテてる。」
「へ〜、モテんの?」
「そこそこに、それなりに。」
「……ま、あの二人の娘じゃね。」
「容姿端麗。スタイルよし。秀才でオマケに家柄もいい。パーフェクトですね。」
「少し捻くれてるところが欠点ですが。」
「ジェイドさんに言われたくないね。」
「おや、悲しいです………」
シクシクと泣き真似をするジェイドをよそに、Aは野菜をいやいや食べる。
「お、食べれんじゃん!えらーい!」
「子供扱いするな。」
「してないって〜」
「………あ、あれ見てあれ。」
「え?どれ?……ムグッ。」
まんまと引っかかったフロイドの口に野菜の刺さってフォークを突っ込み見事してやったり顔のA。
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パンの耳だけ捨てました - 一気読みしてしまいました!ほかの作品も見てみようと思います。てかストーリー作り上手すぎないですか...! (2021年10月2日 11時) (レス) @page31 id: 3542138bb7 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - めっちゃ良い作品!!作者なんていう人だろ!!って調べたら花蛸花さんだった………ていうことが最近頻発してます(笑)花蛸花のペースで、更新頑張ってください。他の作品も応援しています! (2021年6月14日 17時) (レス) id: 3b50ba95a6 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» でもご安心を!(?)お気に入りと高評価はもちろんのことさせていただきますので! (2021年1月16日 17時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» はい、でもどうやらフレンドの上限がダメなようで少し残念ですが... (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» あの、すごく好きです!ゲームID登録とこの作品のお気に入りと高評価させてもらってもよろしいでしょうか? (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年11月6日 0時