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「君がA・キングスカラーだね?」

「……そうだけど。なに?」





Aが裏庭で本を読んでいると、ハーツラビュルの腕章をした生徒が声をかけた。





「先輩には敬語を使うものだよ。」

「先輩だなんて知らないし。で、誰?」

「失礼、僕はハーツラビュル寮寮長のビザール・ローズクール。君、リドル・ローズハートという人物を知ってるだろう?その人の親戚だよ。」

「……へぇ。どうりで。」

「何がだ?」

「背が小さい。」

「んなっ……!?」

「で、ハーツラビュルの寮長さんが何か用?」

「……リドルさんとユウ先生に頼まれたんだ。同じ寮長同士仲良くしてやってくれってね。」

「へー。」





Aは興味のなさそうに本を読み進め、ビザールは呆れていた。この子と本当に上手くやって行けるのか、と今から心配だった。





「まぁ、仲良くしてくれ。それと、授業に出なければレオナさんのように留年するぞ。」

「はいはい。」

「はぁ……何かあったら言ってくれ。僕は2年E組。これはマジカメのID。」





マジカメのIDが書かれた紙をベンチにおいて、ビザールは踵を返し校舎の中に戻っていった。どことなくリドルに似ている雰囲気。彼の親戚で間違えはないようだ。





「お節介もここまで来るとはねぇ。」





Aは集中が途切れてしまい、栞をして本を隣に置いた。





「あー………卒業したらどうしよう。」





まだ入学したばかりだと言うのにもう卒業の話。家を出ても追っ手を出されたらすぐに捕まる。捕まったらまた面倒だ。社会勉強として家を出る?それもダメだ。





「……いっそ誰かに嫁ぐしかないかなぁ。」





名前も顔も知らない王子様と結婚。もしかしたらおじいちゃんかもしれない。お見合いなんて、どんな相手か何でもの会うまで分からないのだから。






「……やっぱ無理。」





反吐が出る。

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パンの耳だけ捨てました - 一気読みしてしまいました!ほかの作品も見てみようと思います。てかストーリー作り上手すぎないですか...! (2021年10月2日 11時) (レス) @page31 id: 3542138bb7 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - めっちゃ良い作品!!作者なんていう人だろ!!って調べたら花蛸花さんだった………ていうことが最近頻発してます(笑)花蛸花のペースで、更新頑張ってください。他の作品も応援しています! (2021年6月14日 17時) (レス) id: 3b50ba95a6 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» でもご安心を!(?)お気に入りと高評価はもちろんのことさせていただきますので! (2021年1月16日 17時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» はい、でもどうやらフレンドの上限がダメなようで少し残念ですが... (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» あの、すごく好きです!ゲームID登録とこの作品のお気に入りと高評価させてもらってもよろしいでしょうか? (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年11月6日 0時

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