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特待生であり何より王族の娘となれば平和な学園生活を送れるわけもない。先日寮長と喧嘩になってしまい、決闘を申し込まれた訳だが___
「……嘘でしょ?弱すぎない?」
「勝者、A・キングスカラー!よって、寮長はA・キングスカラーとする!」
辺りがザワついた。まさか寮長が女に負けるなんて誰も思っていなかったのだから。彼女はひ弱な女だ、媚びを売って学園に入学したのだと噂されていたにも関わらず、勝ったのは彼女だった。
「私、寮長とかやなんだけど。」
「勝っちゃったんですもん。仕方ないでしょう?」
A「だって、まさかあんなに弱いとは思わないじゃん。あんなのが寮長やってたの?本当に?学園長、なにかの間違えじゃない?」
「Aさん、ズバズバ言いますね。」
「くそっ……今のは手加減したからだ!本気を出せばてめぇなんて……!」
「本気だそうが何しようが、あんたみたいなのじゃ私には勝てないよ。あんたの魔法なんて不意打ちでもあたりはしない。」
「と、いうことで、今日から彼女が寮長です。以上!」
この噂は一瞬にして学園中どころか、王室にまで伝わった。
「シクリッドちゃんすげーね。もう寮長なったの?」
「不可抗力。」
「さすがはAさん。」
「今日はお祝いですよ。」
「しなくていい。」
寮長になったA以上に嬉しそうな3人はAを教員寮のアズールの部屋に招いてシャンパンまで開けている。その様子を見て、Aは呆れたようにため息を着く。
「父母に続いて娘もサバナクロー寮長とは。」
「私は別になりたくてなったんじゃない。相手が勝手に喧嘩売ってきて、のったらまさかの一発KO。面白くもなんともない。」
「シクリッドちゃんがつえーって事じゃん?それにあいつよえーし頭悪い上に態度でかいわ尊敬できるところがなんもねぇわで評判悪かったんでしょ?」
「どっかの御曹司かなんかでしょう?親のスネかじって来ただけの小僧が勝てるわけないんですよ。」
「御曹司?あれが?」
アズールの言葉に開いた口が塞がらない。下品な笑い方をした彼を頭に思い浮かべて身震いをする。あれがいい所の出だなんてどういう躾をしているんだろうか。
「なにはともあれ、怪我がなくて本当に良かった。今日は祝いですよ!フロイド!ジェイド!ワインをあけましょう!」
「帰っていい?」
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パンの耳だけ捨てました - 一気読みしてしまいました!ほかの作品も見てみようと思います。てかストーリー作り上手すぎないですか...! (2021年10月2日 11時) (レス) @page31 id: 3542138bb7 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - めっちゃ良い作品!!作者なんていう人だろ!!って調べたら花蛸花さんだった………ていうことが最近頻発してます(笑)花蛸花のペースで、更新頑張ってください。他の作品も応援しています! (2021年6月14日 17時) (レス) id: 3b50ba95a6 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» でもご安心を!(?)お気に入りと高評価はもちろんのことさせていただきますので! (2021年1月16日 17時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» はい、でもどうやらフレンドの上限がダメなようで少し残念ですが... (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
グリノワ(プロフ) - 花蛸花さん» あの、すごく好きです!ゲームID登録とこの作品のお気に入りと高評価させてもらってもよろしいでしょうか? (2021年1月16日 7時) (レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2020年11月6日 0時