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連れてこられたのはいかにも高そうな美容室だ。明司は｢終わったら連絡くれ。｣とアイマスクをつけてそのまま車で仮眠をとっていた。Aは源本の手を引いて、その豪華な美容室内へと入っていく。
｢灰谷様！お待ちしておりました！ご連絡いただいてありがとうございます！｣
高そうなスーツを着た男。その男の胸の名札には｢オーナー｣と書かれている。そんな人が彼女にペコペコと頭を下げてご機嫌をとるように愛想笑いを浮かべていた。本当に何者なんだろう、と彼女の横顔を後ろから眺めていると、いきなり手を引かれる。
｢今日、この子の髪やって。｣
｢……え！？｣
｢承知致しました！お部屋の方ご案内致します！｣
｢Aさ、…！こ、こんな高いとこ、私……！｣
｢何言ってんの？あたし持ちだよ。ほら、おいで。｣
反論する間もなく彼女に腕を引かれて個室へと案内されると、あれよあれよと言う間にクロスを付けられる。
｢前髪切って、ちょっと明るめに。トリートメントもね。｣
｢承知致しました。｣
｢あ、あの…！｣
｢あんたは黙って座ってな。｣
そう言った彼女はそばにあったソファーに座ると、｢早くして。｣と店員に指示を出してスマホに視線を落としてしまう。源本は反論できるほど気が強くなかった。ただ大人しくされるがまま、もう諦めようとため息をついた。
初めてのカラー剤は独特な匂いがしたし、シャンプーは気持ちが良くて眠ってしまいそうになった。仕上げに髪を巻いてもらい、鏡に写った自分に思わず目を見開く。
｢どうでしょう。｣
｢これ、わ、私……？｣
｢うん、いいじゃん。さすがあたしの見立て通り。あんた可愛い顔してんだから、隠す必要ねーよ。｣
いつの間にか背後に立っていた彼女は、優しく源本の頭を撫でると鏡越しに優しく微笑んだ。その表情に、思わずどきりとしてさまう。
｢また口座の方に振り込んどくから。｣
｢はい！本日もありがとうございました！またご贔屓に！｣
Aは彼女の手を引いて、すたすたとその美容室を出てしまう。
｢あの、お金……｣
｢いーの。あたしがやらせたのに金取るなんておかしな話ある？｣
そういった彼女に、源本は何も言い返せなかった。
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悠華 - とっても面白いです!! 続きがきになる〜！ 応援してます！ (2022年7月15日 20時) (
レス) @page25 id: 2e3df618c5 (このIDを非表示/違反報告)
nakataniayaka20(プロフ) - 交際相手の陰部切り落とすとか…阿部定事件かなと思ってしまいました…流石灰谷妹…狂ってますね…(大好きです！)これからも更新頑張って下さい応援してます (2021年11月28日 11時) (レス) id: 7836429623 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの夢女 - それに近い関係性になることはあるか、という事を聞きたかったのです。私の聞き方が紛らわしかったですね。申し訳ないです。再度繰り返しますが、丁寧なご回答感謝します。ありがとうございました。 (2021年11月18日 16時) (レス) id: 79f89e8011 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの夢女 - 花蛸花さん、ご返信見ました。回答ありがとうございます。回答してもらっておいてなんですが、認識の食い違いがあるようですので念の為書いておきます。私がお聞きしたかったのは【源本】というキャラクターとtkrvに出てくる原作キャラクターとの間で恋愛関係、または (2021年11月18日 16時) (レス) @page26 id: 79f89e8011 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの夢女 - 花蛸花さん、こんばんは。お話の中に源本というキャラが登場してきましたが、彼女と原作キャラが恋人同士になる、またはそれに近い関係性になる可能性はありますか？そういったものは地雷なので、前もって聞いて置きたいと思い質問させて頂きました。 (2021年11月10日 19時) (レス) @page24 id: cc132608cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年10月14日 2時
