検索窓
今日:10 hit、昨日:8 hit、合計:280,723 hit

・8 ページ8

Aが五条に似てきたと感じる瞬間。それはやはり本家で見せる横暴さだろうか。





「今日は当主様が任務のためお休みなので、五条家の指揮は私がとりまーす。異論ないよね?あるやついる?」

「いえそんな、滅相もございません………!」

「だよね?じゃあさっさと会議始めよ。」





御三家合同での会議。Aが高専に入学してからというもの、五条に任務がある日は必ずAが指揮を執っていた。娘なのだから当たり前と言っては当たり前なわけだが。





「___で、」

「いや、そこは_____」

「………ねぇ、この資料作ったの誰?」





会議の途中、突然彼女がそう言った。





「私でございます。」





一人の男の使用人がそう言って前に出た。普通こういう時は資料の出来を褒められることの方が多いわけだが、彼女がわざわざ見ず知らずの使用人をこんな程度の資料で褒めるわけもなく。





「なにこれ不備ばっかじゃん。読みにくいし、まとめんの下手くそかよ。なんで誰も気づかないの?」

「会議中だから指摘してないんだろ。」

「あんた退場。」





シッシッと彼女が手を振ると、徹と渡がその使用人の腕を掴みズルズルと外へと引きずり出す。会議中にその部屋に入れるのは選ばれた使用人のみ。そこそこに経験を積み、信頼と実績を兼ね備えた者だけだ。

そこからの退場となると相当な痛手である。





「恐ろしやぁ〜……Aちゃん見らん間に怖なったんちゃう?」

「これが女か……」

「徹、次から会議の資料はあんたに任せる。当主には私から言っておくから。」

「承知到いました。」





そう言って徹は深々と頭を下げた。正式な場、特に会議の場であれば、渡達とAの関係は幼馴染、親友から分家と本家、主人と付き人のような関係になる。

それなりの横暴は受けるものの、二人は文句も言わずAに使えるだけだ。それもひとつの幸せとも呼べるのかもしれない。





「さっさと会議進めちゃお。で、終わらせよ。読みにくいったらありゃしない。」





お前が止めたんだろ、とは誰も言わないが誰しもが思ったことだろう。しかし、会議はきちんとこなすのだから何も言えない。これが五条ならきっともう既に投げ出してやる気のなさ丸出しだろう。

そこがまた、この親子の微妙な違いである。

・9→←・7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (425 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4245人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 伏黒恵
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

宙青(プロフ) - 突然すみません!いつも楽しく読ませていただいております。19話に当たるところが29話になって29話が2つ存在してませんか…? (2021年10月18日 20時) (レス) id: dd91defe37 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 恵が嫉妬してほしいのはわかるけど、だからってわざと見せつけたら別れの危機だからね! (2021年8月6日 16時) (レス) id: 3bd4541dda (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 今気づいたんですけど、最強と娘から→最強の娘になったんですね!なにか、意味あるんですか?! (2021年7月23日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 続編おめでとうございます〜!1から見始めた私の天使が…。もう8まで来ましたよ〜。おめでとうございます!これからもついていくんで、更新頑張ってください!!! (2021年7月17日 23時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 最強の娘シリーズ最高です!何回読んでも良い神小説最新話更新頑張ってください (2021年7月14日 19時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月11日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。