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「A〜」
「んー?」
「ねぇ、Aってば〜」
「なーにー?」
「ちょっとこっち見てよ!」
「はー?」
乙骨がお土産として買ってきてくれたスタバの新作。それを飲みながら報告書をまとめていると五条が執拗く肩を叩いてくる。
またくだらないお遊びだろうな、とため息をついた。
「Aってば!」
「もー、なに……ブフッ!あっははははは!!!!」
飲んでいたそれを思わず吹き出し、机をバンバンと叩きながら腹を抱えて笑う。その原因は紛れもない五条で、グッと顔に皺を寄せて世界各国に通用するであろう美形を崩壊させた変顔のせいだろう。
「あっははははは!!ひーっ、ひっ、……ごほっ……あっはは、!」
「そんな笑うと思わなかった。」
予想外の大爆笑にちょっと戸惑いながらも、彼女の零したフラッペをティッシュで拭き取る。
「ちょ、……こ、こっち見んな……ふふっ……」
「あ、そこまで言っちゃう?そんなAちゃんには出血大サービスだ!」
「ちょ、やめ、……あっははははは!!!」
とうとう目隠しまでずらしてしまった父に耐えられなくなったAは椅子から転げ落ち、ヒーヒーと息を切らしながら笑っていた。顔を逸らしてもその顔のまま覗き込んでくるものだからどうしようもない。
「い、いひひっ……ごほっ……あははっ!」
「ツボ浅くない?大丈夫そ?」
「……何してんですか。」
「Aなんでころげ回ってんの?」
Aに追加の報告書を持ってきた伏黒と虎杖はその異様なまでの光景に首を傾げていた。
「いやさぁ、いい感じの変顔を見せたらこうなった。」
「いい感じの変顔……?」
「あんた暇なんですか?Aはあんたと違って仕事してるんですやめてください。」
「そこまで言う?」
「ふーっ………ふははっ……やば、思い出したらまた……いひひ、」
「Aってツボ浅いんだ……」
それを知った虎杖はうずうずしだして、笑いの余韻で小さく笑い続けるAの肩をとんとんと叩いた。
「なに……ぶはっ!だっ………ははははは!ぱ、ぱぱ、よ、り……いひひっ……ひどい……っ!」
便乗し虎杖の変顔が追い打ちとなり、余計笑いが止まらなくなった様子で、ドンドンと床を殴り付けた。
「あれ以上笑わせてどうすんだよ!!」
「やるねぇ悠仁!」
「まさかここまで爆笑されるとは思わんやった。」
「恵もやる?」
「やらねぇよ…!」
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宙青(プロフ) - 突然すみません!いつも楽しく読ませていただいております。19話に当たるところが29話になって29話が2つ存在してませんか…? (2021年10月18日 20時) (レス) id: dd91defe37 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 恵が嫉妬してほしいのはわかるけど、だからってわざと見せつけたら別れの危機だからね! (2021年8月6日 16時) (レス) id: 3bd4541dda (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 今気づいたんですけど、最強と娘から→最強の娘になったんですね!なにか、意味あるんですか?! (2021年7月23日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 続編おめでとうございます〜!1から見始めた私の天使が…。もう8まで来ましたよ〜。おめでとうございます!これからもついていくんで、更新頑張ってください!!! (2021年7月17日 23時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 最強の娘シリーズ最高です!何回読んでも良い神小説最新話更新頑張ってください (2021年7月14日 19時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月11日 1時