らくだい魔女の恋物語4 (ページ12)

今日:7 hit、昨日:23 hit、合計:7,148 hit

気がすまないページ12

～フウカ～

カ｢フウカちゃん、おきてよぉ～」

誰かの声がする。

でもまだねむた～い…

あたしがねがえりをうってもう一度ねようと

する。

カイ｢マリ、だめだって！」

カイのあわてた声がする。

なんだろ？

あたしがそうっと目をあけると…

フ｢うわぁっ！」

目の前にはでっぷりと太ったマリアンヌが

あたしのお腹にのっていたの！

フ｢び、びっくりしたぁ～」

ビ｢やっとおきた～。

　さあ、フウカちゃん行くわよ！」

フ｢ふぇ？どこに？」

ビ｢遊園地！

　チケットが6枚当たったの！」

フ｢やったぁー！」

　あたしは一気にとびはねた。

カ｢でもぉ…」

カリンがちらっとチケットを見る。

カリン、カイ、チトセ、あたし、シロ、

ビアンカちゃん、キース…

チケットが1つ足りない。

どうしよう…

これじゃあ誰かがいけなくなるよ…

あたしがうつむいた、その時だった。

キ｢ボク、遊園地行かなくていいよ。」

え？

キ｢もう、目的も終わったしね。」

そう言って、キースはあたしを見る。

あ…

あたしは、昨日の夜のことを思い出して

キースからそっと目をそらす。

するとキースがあたしにゆっくり近づいてきて

あたしのとなりまで来る。

キ｢青の城の王子と楽しんでおいでよ。」

キースは、あたしの耳元でささやくと、

光の玉となって消えていった。

キース…

あたしにフラれたとき、つらかっただろうな。

悲しかっただろうな。

きっと、一生忘れないだろうな。

たとえ、忘れたくても…

あたしは、昨日の夜、忘れようとしてふとんに

もぐりこんだ自分を思い出す。

キースはあんなにつらかったはずなのに…

あたしのこと、全然責めないで。

ごめん、ごめんね。

何度謝っても許されないってことは分かってる

どうか、あたしのことは忘れて。

あたし以上の大事な人を見つけてね。

そうしないと、あたしの気がすまないから。