入学式 ページ11
あれから本当にいっさい拓司とは連絡を取らずに4月になった。
今日は大学の入学式。
私が通うことになった大学は東京大学。
あの後勉強は続けて東大に合格することができた。
あの日から毎日拓司は連絡をくれていた。
自分勝手で申し訳ない気持ちもあるけど、それを見なかったおかげで少し拓司への気持ちを落ち着けることができた。
伊沢「A。」
『え…？』
伊沢「……やっと見つけた。」
私の前にはスーツを着た拓司がいた。
でも私が今まで知っていた拓司の雰囲気とは少し変わっている。
伊沢「なんで連絡無視するんだよ。」
そう言って近付いてくる拓司。
『ダメ…来ないで。』
やっと消えかけた拓司への想いが、すぐに戻ってきそうで怖くなった。
そう思った私は場所なんて構わず拓司とは反対の方向へ走り出した。
伊沢「A！」
後ろから追いかけてきていることなんてすぐに分かる。
私はあえて人の多いところを選びながら、影になるような所へ行った。
『ﾊｧﾊｧ…』
ヒールで走るのはさすがにキツい…
私はその場に座り込んだ。
『ごめん…』
座り込みながら、その場にはいない拓司に向けて謝った。
"ﾄﾞﾝｯ"
『え…？』
顔を上げると私を挟んで壁に手をついている拓司がいた。
伊沢「なんで俺のこと避けるの？」
『それは…』
ここで素直に私の気持ちを言うわけにはいかない。
私は黙り続けた。
伊沢「まぁ、言わなくてもいいけど…今俺の前にAがいることが事実だし。」
『……なんで分かったの？』
伊沢「絶対にAなら合格すると思ったから探してた。じゃあ、Aがいた。」
"ｷﾞｭｯ"
『拓司…!?』
私は初めて拓司に抱きしめられた。
伊沢「もう頼むから逃げないでほしい…Aに避けられている4ヶ月不安でしかなかった…」
『ごめん…』
伊沢「Aも合格してて良かったよ。」
『うん。』
その次の日から入学式で全力で走っていた2人として私と拓司が少し有名になったらしい。
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ﾆｭｳ(プロフ) - 梨子さん» 詳しくありがとうございます！どこにでも当てはまるように(w)訂正しました。東大の仕組みは難しいw (2020年6月11日 15時) (
レス) id: 1d82ba3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
梨子(プロフ) - 教育学部は文科�稽爐任垢諭�珍しい仕組みなので分かりづらいですよね！ (2020年6月11日 15時) (レス) id: 89fd41927b (このIDを非表示/違反報告)
ﾆｭｳ(プロフ) - 梨子さん» コメントありがとうございます！申し訳ないです！私の学力は東大には全く届かないので、調べていなかった！！教えていただきありがとうございます！ (2020年6月11日 15時) (レス) id: 1d82ba3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
梨子(プロフ) - 初めまして！少し気になったのですが、東京大学は学部ごとに入試を行わず入学時は全員教養学部で、3年進級時に学部を振分ける仕組みだったと思います。もしご存知でしたら申し訳ありません。これからも更新楽しみにしています。イラスト大好きです！ (2020年6月11日 14時) (レス) id: 89fd41927b (このIDを非表示/違反報告)
ﾆｭｳ(プロフ) - 姫坂さん» あっていて良かったですw (2020年6月9日 10時) (レス) id: 1d82ba3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆｭｳ | 作者ホームページ：http://assubaru
作成日時：2020年5月30日 2時
