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金縛りにでもあったかのように私の足は地についたまま動かなかった。
そんな私を邪魔くさそうに通り過ぎていく人達を横目で追いながら、私は目の前の人物に釘付けになっていた。
やがて誰もいなくなったホームには、私達だけが残った。
おもむろにタバコを取り出しライターで火をつける彼をじっくりと観察する。
その仕草を私は何度見て来た事だろうか。
そしてその彼の眼差しが私に向けられたと同時に、キーンという耳鳴りが頭を支配した。
何かを言っている。
彼の口が、言葉を発しているのだろうけど私には何も聞こえない。
冷や汗というのだろうか。
気付けばこの寒い気候にもかかわらず私の背中はぐっしょりと汗ばんでいた。
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作者名:ミーコ | 作成日時:2017年9月30日 14時