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ピッチが鳴り、検査の結果が出たとナースに告げられた。ちょっと行ってくると言葉を残して病室を出た。
・・・あぁ、予想していた通り。
四郎の病室に戻ると、四郎は起きていてベッドに凭れていた。
眠れてないのか。
「けほっ・・・・どうだった？・・・ケホケホッ」
「うん、昨日伝えたとおり。他の疾患は除外でいいよ」
「そ・・っ・・・だと、おもってた、けほっ」
「ん。波多野とも相談して昨日からの投薬持続で問題ないと思ってるけど、俺より四郎の方が詳しいでしょ」
「まぁ・・っ・・・・けほっ・・」
患者であるはずの四郎が治療方針について喋ってるもんだから、その理由を分かっていても、兄貴も三郎も五郎もなんだか変な顔をしてる。
俺が四郎に聞いたのは、四郎は心療内科に入って専門にしている今でも呼吸器内科の勉強をかなりしているから。
詳しく聞いたことはないけれど、自分の喘息のこともあってだと思う。
それに、四郎のように心的ストレスやトラウマが引き金となって喘息の発作を引き起こす患者さんも心療内科には決して少なくない。だから、こと呼吸器に関してはかなり詳しい。
「しろくん、検査しんどかったね」
四郎と話しているとノックと共に病室のドアががらりと開いて波多野が入ってきた。
「ちょっとね、だいぶ真っ白になっちゃってるから早いとこやっつけちゃおうね」
「はい・・・・っ・・・けほっ・・・」
「咳で気管支が刺激されて喘息発作起こることもあるから、違和感あったら早めに教えてね」
波多野がナースコールで薬剤の追加オーダーとともに、しばらくモニターしたいのでお願いしますと伝えると四郎が口を開いた。
「こほっ・・・・副作用、そんなにでない・・・けほけほ・・・よ、これ・・・」
「分かってるけど、ゼロってわけじゃないだろ。それに心臓にもあまり負担かけたくないし」
四郎に使用する薬剤の主な副作用は低血圧と不整脈。この薬剤、副作用は出にくいと言われているけど、今の四郎の身体にこれ以上負担をかけたくない。
「ごろくん・・・・」
「ちょっとずつ良くなるから、な？」
呼吸をすると痛む胸に顔をしかめる四郎。そんな四郎の胸を五郎がそっとさすってやっている。
その温もりに安心したんだろうか、辛そうにしていた四郎はようやく寝息を立て始めた。
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和泉(プロフ) - なつきさん» はじめまして！コメントありがとうございます。どうしても説明ばかりの文章になってしまい悩んでおりましたが、そう言っていただけて嬉しいです！更新がかなり遅く申し訳ないですが、またよろしくお願いします。 (2020年5月2日 17時) (
レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - Ｍ.あらてぃーんさん» はじめまして！読んで下さりありがとうございます。前回から随分と日が経ってしまい申し訳ないですが、本日第4章に移行しましたのでまた読んでいただけると嬉しいです。 (2020年5月2日 17時) (レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - はじめまして！最初から読ませていただいてます！大好きな作品です！ほんとに嬉しい！1年間待っていました！丁寧なお話の運びが大好きです。マイペースでいいので、また楽しませてください。お忙しいとは思いますが、よろしくお願いします。 (2019年9月16日 23時) (レス) id: 39c29155f9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｍ.あらてぃーん(プロフ) - こんばんは！はじめまして。以前から和泉さんの作品、特にこの作品楽しみに読ませていただいてました。今日更新通知が来て慌てて読みました！嬉しくて。お忙しいと思いますが更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年9月15日 23時) (レス) id: 98f6efc424 (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - ひづきさん» ひづきさん、はじめまして^^以前から読んでいただいたと知り、とっても嬉しいです！マイペースな更新ですが、お付き合いくださいませ。また感想聞かせてください^^ (2018年2月10日 22時) (レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2017年6月7日 18時
