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「四郎ー、どうした」
「あ、二郎にぃ。ちょっと呼吸苦しそうで・・・・」
積み上げられていたカルテを整理し終わって、四郎のところに顔を出してから勤務を終えようかというときにナースコールが鳴った。四郎だ。
見れば、ぎゅっと目を瞑って荒い呼吸を繰り返す四郎。熱が上がってしまったようだ。呼吸音も少し怪しい。
さっと体温計を耳に滑らせると、表示された数字は38.8。
「四郎、しんどいな」
言いながら、四郎の赤く染まる頬にかぶせるように酸素マスクをつけてやる。
と、四郎が俺の方に手をのばして何かを訴えた。
「ん、分かってるから。大丈夫。今は気にせずに休め」
俺たちにも休んでほしい、とそう伝えてきた四郎。こんなときくらい、自分のことに精一杯になればいいのに。
俺が意図を汲み取ったら安心したのか、数分後には寝息が聞こえてきた。まだ、荒く不規則なそれではあるけれど。
「今日、野々上先生と話したんでしょ？どうだった？」
四郎の頭をなでながら兄貴が聞いてくる。
「今朝、四郎が自分から先生と話したいっていうから来てもらったけど・・・・まだちょっと早かったかも。話すだけでもストレスになるし。そのストレスが発作の引き金になることも十分有り得るわけだし」
「まぁでも、昨日より気持ち的には楽そうじゃん」
四郎が残した弁当を片づけながら五郎が言った。五郎が四郎のために作ってきた夕飯は半分ほど減っている。
「ま・・・な。今回は四郎が自分で言ってきたから、このタイミングがベストだったのかな」
「今日は家に帰れそうなのか、じろ」
「うーん・・・・熱心配だし、今日もう一日は泊まろうかな」
「そっか・・・分かった。しろが落ち着いてれば明日はちゃんと帰って家で休むんだよ」
「うん、分かった」
明日ご飯作って待ってるからね、と言い残していった兄貴たちを見送って、ソファにそっと寝転んだ。
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和泉(プロフ) - 掃除機。さん» 修正箇所に気づかれるくらい読んでくださっていてとっても嬉しいです！誤字の修正もですが、いつか完結したら、スピンオフを書けたらな…と本筋から外れない程度に内容を修正したところもあります。少しですが続編も更新したので良かったら読んでもらえると嬉しいです。 (2022年9月11日 21時) (
レス) id: d39becd218 (このIDを非表示/違反報告)
掃除機。(プロフ) - 定期的に読み返させていただいています。久しぶりに読ませていただいたら所々推敲されていて新鮮な気持ちで読むことができました。続編の更新もお待ちしてます。 (2022年4月26日 23時) (レス) @page20 id: f67921346b (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - 千智さん» コメントありがとう。ちょっと怪しい雲行き・・・・4人と一緒に私もしろちゃんを見守ります; (2016年9月15日 21時) (レス) id: 6aec176d3c (このIDを非表示/違反報告)
千智(プロフ) - 久しぶりにたくさん更新ありがとう。しろちゃん大丈夫かなぁ。 (2016年9月7日 22時) (レス) id: 14c13db5b5 (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - 千智さん» コメントありがとう^^この旅行はインドア派のしろちゃんも毎年楽しみにしてるから、きっと進んで体調管理してるはず(笑) (2016年6月29日 22時) (レス) id: 6aec176d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2016年1月10日 19時
