理不尽な世界で何想ふ

魔力は愚か体力と耐性さえ ページ6

「バーサーカー、そろそろ降ろしてください、いやホントに」

キツイ、キツいわ。いやね、新宿とかの時とかマシュとかにもやられたことはあれども、私はこれでも一応女だ。何が言いたいかって言うと、恥ずかしいのだ。一年分のトキメキが持ってかれた気がする。

夜に出なければよかったな、と改めて思う。
何時も夜に出るのは錆兎が居たからだ。錆兎の燃費をどうにか良くするためと、私の基礎体力及び魔力を上げるため。
私の魔術回路とか起源はそもそも一般人だった私には分かる筈もなく。故に基礎を固めねばこの世界では生きていけない。

だからと言って焦りすぎた気はする。もう少し様子を見なければ。


魔力の上げ方をモリアーティ教授に教わった気がするが残念ながら私の記憶にそんな知識は残っていない、という事で簡単な走り込みから始めた。後は腹筋背筋。

これは全部カルデアでやっていたことだ。スパルタクスを召喚してしまってからというもの、彼のブートキャンプみたいなスパルタ実技が行われていた。

参加せざるを得なかったのは、マシュがやる気満々なのもあったが一番の理由は、



太ったからだ。誰が？私がだよ。



タマモキャットとブーディカさんのご飯が美味しすぎてついつい食べすぎた私は一ヶ月で三キロ太っちゃっただけだし。



くそ、キャットとブーディカさんの作ったご飯食べたい。

虚しくなるからやめよう、この話。


さて、そんな基礎作りを始めて三ヶ月。魔力はどうか分からないけど体力はまぁまぁ上がった。


そんなある日、私はふと気づいた。そう言えば、あの半分半分の柄の着物の人、バーサーカーのこと知ってたなー、と。

其れは少し不味い。サーヴァントの真名を知るという事は弱点も分かってしまう恐れがある。そうだ。マシュの受け売りだけどね、聖杯戦争なんてやった事ないし。
「先輩、勉強しましょう！！」とか言われてたなー

そうだ、ウェイバー君もとい先生がやってたやつ、そう、雨合羽を作ろう！それならバレる可能性が低い。



「バーサーカー、街に行こう」


流石に石油でできた雨合羽は作れないから頭ごとすっぽり隠れるマント？を作れば良いよね。いざ往かん！人里へ！！！

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