赫灼は気迫な紅を視る ページ38
煉獄さんが致命傷を負った。
俺たちが弱かったから、何もできなかった。
朝日が近づいてきたからか奴は焦って腕を抜こうとする。させるか、させてやるもんか!
煉獄さんも逃がさないように奴の腕を抜けないようにしてくれている。今しかない!
俺は刀を持ち直して上弦の参、猗窩座に振りかぶる。
「伊之助ぇッ!!動け、煉獄さんの為に動けぇッッ!!!」
伊之助もハッとしたように刀を振りかざす。
此奴の頸を、斬れ!!!
行ける!そう思った時には猗窩座は腕を切り落とし離れてしまった。
くそっ・・・!!
「騒がしいぞ、雑種ども。我は機嫌が悪い」
凛とした、俺がいつも聞いていた声が空間に響く。
俺を含め、この場にいた全員が声のする方へ顔を向ける。
そこには。
紅く、紅く、鋭い目をしたAがそこに立っていた。
でも彼女の瞳は確かとても澄んでいて綺麗な琥珀色だった筈なのに。
「何だ、臆病者」
「ほう、この我を臆病者と申すか。不敬」
な、何を言っているんだAは・・・。若干引いた眼で見てしまった俺を彼女は不機嫌な匂いをさせながらチラ、と見る。
「フン、小間使いが気にかける程度のことはあるな」
小間使い?何のことを言っているんだ?と混乱した俺に興味がなくなったのか視線を猗窩座に戻す。
「さて、雑種。誰が、何だ?」
「貴様のことだ、臆病女。俺と杏寿郎の闘いを立ち尽くして見ていただろう」
「フッ・・・フハハハハハハハハハハ!!聞いたか雑種、Aが!我の小間使いが!臆病者だと、ハハハハハハハ、おい其処の小僧、書物に書いておけ!我、大爆笑で腹筋崩壊。と」
「何を言っているのか分らんが俺はお前の様な頭が可笑しい臆病女とは付き合えん」
そう言って日陰に逃げる猗窩座を逃がさんとばかりに彼女は何も無い空間から本の様なものを出す
「まあ待て。少しくらい余興を愉しんで行かんか。そうでないと態々出てきてやった意味がないだろう?」
Aは見たこともない顔で嗤いながら刀やらを射出する。
Aは普通の人じゃなかったのか?今目の前にいる彼女は誰だ?匂いはまさしく彼女だ。なのに、俺は、Aが知らない人のように見えた。
いや、炭治郎。お前はまずAのように彼奴を逃がさないようにしないとダメだろ!
俺は手に持った刀を思いっきり猗窩座に投げる。
Aは面白いものを見たかのようにニヤリと笑う。
「ほう、貴様セイバーではなくアーチャーであったか」
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ちぃ子(プロフ) - あごしわさん» あの男らしくて凛々しい錆兎がバーサーカーは無いかなとは思ったのですが彼に限らず鬼滅キャラ全員バーサーカーぽい所あるよね!でバーサーカーにしてしまいました…反省はしていますがあごしわさんが草生やしてくれるので後悔していません!コメント有難う御座います! (2020年1月3日 0時) (レス) id: 703775a416 (このIDを非表示/違反報告)
あごしわ - 錆兎バーサーカー呼ばわりされてて草生え散らかした。 (2020年1月2日 22時) (レス) id: d41c4bfd58 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ子(プロフ) - ウルクの民はここにいます…さん» コメントありがとうございます。何ギルなんでしょうね・・・。何時も御覧頂き有難う御座います! (2019年10月31日 22時) (レス) id: 703775a416 (このIDを非表示/違反報告)
ウルクの民はここにいます…(プロフ) - 何だこの面白い小説……はっ!ギルがでてきた!?これギルだよね!?ギルだよね!?いやったぁぁぁぁ!!更新!頑張って!ください!(黙れ) (2019年10月19日 6時) (レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ子(プロフ) - 焔さん» 有難う御座います!参考にさせていただきます…!! (2019年9月21日 11時) (レス) id: 703775a416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぃ子 | 作成日時:2019年8月11日 0時