理不尽な世界で何想ふ

いきなりボスエネミーは酷 ページ15

「え、じゃあ、あの時の女の子は君だったのか！？・・・あ、ですか？」

「あ、一応覚えてたんですね。はい、改めまして藤丸Aと言います」

竈門君曰く、その頃の私は髪が長く身長も小さかったから、私を見ても分からなかったそうだ。おい、竈門君よ、匂いで分かるもんじゃないのかよい。


「なんだよォ炭治郎。お前禰豆子ちゃんだけじゃ収まらずAちゃんまで知り合いなのかよ・・・！！いいご身分だなぁ・・・ッ！！」

何を言っているんだ、この蒲公英。

「落ち着こう、一旦落ち着こう蒲公英君」

「俺の名前は善逸だよ覚えてよっ！！」

「わかりました蒲公英君」

「全く分かってない！！」

オロローンとあまり綺麗じゃない高音で泣く我妻君に竈門君と私は引き攣った顔を向けた。



やっとこさ拭き終わったと思ったら、バーサーカーが動き出した。鬼かな。バーサーカーは竈門君達に丁度見えていない位置にいたので気付かれていない。

「えーと、じゃあ、貴方達は鬼を狩りに来たけど逆に襲われちゃったって事であってますね」

「は、はい・・・」

少し言い方が良くなかったのか、三人はしょぼしょぼと縮こまってしまった。

「うーん、私、外見てきます。今ここに来られても困りますから」

「待ってくれ！Aは鬼殺隊じゃあないだろう！？駄目だ、危ない！」

「外見てくるだけですよ、私は基本鬼を殺しません」

私は殺さないよ。

戸を開ける私を止めようとするが傷が痛むのかそこでピタリと止まってしまう竈門君を横目に家から出る。







矢張り家に向かって来ていたのか、鬼と遭遇した。

「あ？俺が探してた人間とは違うが、まぁお前でもいいや」

「ヒエ、食べるとか言われたよ、もう嫌」

早速足が子鹿のようですお兄たま！！あー、竈門君達が大怪我したのわかる気がするぅー！
だって此奴何時もの雑魚エネミーとは違ってなんか祈りの弓みたいな木生やしてきたよ。しかも其処から植物の蔦が触手みたいにうねっている。海魔か。

早速ボスエネミーは酷じゃないか








大正コソコソ噂話

「実はA、海魔のゲソ焼きをサーヴァントに食べさせたことがあるそうです」

「所でA、海魔のゲソ焼きって何だ？」

「えっ！？えーと烏賊と蛸を足して2で割ったゲテモノを焼いたものかな」

「・・・ごめんな、よく分からない」

「私は食べたことが無いんだけど、不味いみたいだよ」

「無理矢理食べさせるのは良くないぞ」

「スミマセンデシタ」

対等で在りたい→←記憶の底、埋もりに埋もれる

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