キミには届かない【ツイステ】

お、おお……… ページ28

『後輩の面倒を見るのは、先輩の仕事だろう？
単純なことだ。』




私が、そんな言葉を吐くと同時に、

辺り一面、沈黙に包まれる。



………ねええええええ！！！！！！！！


誰でもいいから、反応しろよ！！！！
恥ずかしいだろ！？！？！？！？



何の反応もない後輩たちを前にして、
1人でひたすら羞恥に耐える。…恥ずかし過ぎる。



こういう時になんちゃら君がなんか言ってくれると嬉しい。




なん言ってんだあ？？おっおっおっ？


的な感じで。じゃないとやってらんない。





その沈黙は、何分も続いたかのように感じた。

すると突然、大釜青年とユウちゃんが近づいてくる。


……お、おお。

2人とも、顔を輝かせている。




「いやーーん！！！！嬉しいいいいいいいいい！」

「かっっっけえええええ！！！！！！！！」



あ、ありがとう？

というか、2人ともなんか怖い。

今年の1年も中々のクセもんばかりだな。
クセが強い。



なんちゃら君は後ろで、
鼻を擦りながら、


けっ、熱くなりやがって、とかなんとか言っている。



グリムは目を輝かせて、飛び跳ねている。…可愛い。


なんかこの3人といると、


なんちゃら君の捻くれ具合というか、天邪鬼さ加減というか、思春期男子の特徴的なアレというか………際立ってるよな。


いや、それが悪いとは全然思わんが、うん。



逆に、今までこの学園に居なかったタイプでいいと思う。


この学園では、個性がないと認知されんぞ。
認知されたからと言って、いいことがあるわけではないが。



というか、どうでもいいことしか話してない。
本題に戻ろう。



『結局、君らは何してたんだ？』

「モンスターに遭遇したので、逃げて来て、
この2人の口論を止めて、またモンスターに挑戦しに行くところです。」

『マジか。』


濃いーな。
君らといると、驚きが絶えないよ。


しかし、モンスターか………
こんなとこにも居るのか。


やはり、付いてきてよかった。
こいつらだけじゃ、危なすぎる。


『付いていくからもう1度、行ってみないか？』


提案すると、皆が一斉に頷いた。
………なんちゃら君以外。



ぶれんな、君は。

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